仕事をしていて、例えば上司に報告をする時に、途中で何を言っているのか自分でわからなくなる時はありませんか?
実際、上司から「それで結局、何を言いたいの?」と突っ込まれることがあるでしょう。
あるいは、何かトラブルの処理をしないといけない場合に、何となく場当たり的に対処してしまい、「本当にこれでよかったんだろうか」などと不安になることがあるかもしれません。
このように、中途半端で漠然とした考えでいると、仕事がスムーズに進まなくて、対人関係にもヒビが入ってしまいます。
また、とんでもない過ちを犯し、取り返しのつかない事態を招きかねません。
このような事態を防ぐためにも、物事をしっかりと考え抜いたうえで発言や行動をする力が求められます。
そこで今回は、この論理的思考力についてご説明しましょう。
論理的思考力とは?
論理的思考力とは、物事の特定部分に注目し、漏れや重複に注意しながら、深く掘り下げて考えていくスキルです。
具体的には、まず注目すべき点を特定部分に絞り込みます。
俯瞰的思考力では、幅広く全体を見渡すべきだと言いましたが、そのうえで、最も大事な点について特に注目していくわけです。
そのうえで、その注目点について、「なぜそうなるのか」「それでどうすればいいのか」「本当にそうなのか」などと、徹底的に深く掘り下げて考え抜くのです。
例えば、企業にはいろんな経営課題がありますが、その中でも売上低下が最も深刻なら、そこに絞り込んで考えます。
そのうえで、「なぜ売上が低下したのか」を考えます。
例えば、「売上=販売数量×販売単価」なので、数量の減少や単価の下落が原因だと考えられます。そこから、「なぜ数量が減少したのか」などと原因分析をしていきます。
これを徹底的に行っていけば、売上低価の真の原因を特定でき、それをふまえた最も効果的な売上増加策を打ち出せます。
どんなメリットがあるのか?
このスキルが身に付くと、徹底的に考え抜いたうえでの結論になるので、自分の発言や行動に自信や説得力が持てるようになります。
また、上記のように真の原因や対策がわかるので、仕事や経営において、問題解決や成果アップに役立ちます。
先程の例で言えば、あなたが経営改善を任された立場で、売上低価の真の原因と対策を論理的に考えたとします。
そのように、徹底的に考え抜いたことを報告すれば、経営者や債権者などに自信を持って説明でき、納得させられるでしょう。
仕事に限らずどんなことでも、物事には原因と結果、目的と手段というように因果関係があります。
それを論理的に考えられる人材は、どんなに複雑な問題でも筋道立てて解決できると思われ、重宝されるはずです。
どうやって身に付ければよいのか?
このスキルを習得するには、普段から「Why so?(なぜそうなのか)」「So what?(だからどうした)」「True?(本当にそうか)」などと考える癖を身に付けておきましょう。
また、そうやって考える際には、ホワイトボードや紙を用意して、図式化していくとよいでしょう。
考えるプロセスを目に見える形にすることで、何をどこまで考えられたか、その考え方でよいのか、などについて検証できます。
さらに、その図式化したものを見ながら、上司や同僚と話し合うのも効果的です。
自分一人の考えには限界がありますが、複数で議論することで思考が深まる可能性が高くなります。
他にも大事な点はありますが、まずは普段から疑問を持つ癖を身に付ける、図式化して考える、他人と一緒に考えるといった点は押さえておいてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は論理的思考力をご説明しましたが、少しでもお役に立ちましたでしょうか。
仕事では多くの人と一緒に物事を成し遂げていきます。その際、一人一人考え方が違うので、その人たちを説得し動かしていくには、個人的な印象や感情では無理があります。
そこで、誰が聞いても納得できるように、論理的思考に基づく客観的な根拠が大事になるわけです。
これは普遍的に通用するスキルなので、これができるようになれば、部署や職種が変わってもやっていけます。
会社から引っ張りだこの人材になるためにも、ぜひ論理的思考力を向上させていきましょう。
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