社会人になったら、まずは自分の仕事を一人前にこなせるようにならなければなりません。
そのためにも、ビジネスのマナーやスキル、業務の知識をつける必要があります。
しかし、そうしたスキルや知識を得て、一通り仕事が出来るようになったら、そろそろ物足りなくなってくるでしょう。
これまで自分のことで精一杯だったのが、周囲を見る余裕も出て来るはずです。
また会社としても、社員にはどんどん成長してもらう必要があります。
いつまでも自分のことだけしているのではなく、管理職に就いて、現場責任者として部下を率いてほしくなります。社員はその期待に応えなければなりません。
そこで今回は、管理職に求められるマネジメント力について、その内容やメリット、身に付ける方法をご説明しましょう。
マネジメント力とは?
マネジメント力とは、管理職が担当部門のメンバーを育成しつつ、部門の目標を達成していくスキルです。
ポイントは、担当部門の達成すべき目標を把握し、部下に適切に割り振ることです。
そのうえで、部下がそれを達成できるように、的確に業務指示を行い、フォローしていく必要があります。
また、部下の仕事ぶりや目標達成度等を評価し、その結果を踏まえて、長期的に見て育成していき成長を促すことも、管理職としての大切な仕事です。
例えば、営業一課長の場合、一課として達成すべき売上目標を把握し、各部下に割り振ります。
そのうえで、部下に営業の仕方を指導したり、部下の営業成績が伸びない悩みの相談に乗ったりして、フォローしていきます。
また、そうした仕事ぶりや目標達成度等を評価して、プレゼンスキルの向上や社内関係者を動かす方法の習得等、課題を提示して改善を求め、部下の成長を促します。
このように、当面の目標達成と長期的な育成の双方を視野に入れ、部下と上手くコミュニケーションを取りながらマネジメントしていくことが大切です。
どんなメリットがあるのか?
このスキルがつくと、個別の仕事は部下に任せ、自分は管理に専念できるので、負担が軽くなります。
そして、マネジメント力の向上に磨きをかけられ、さらに上の管理職を目指せるようになるでしょう。
また、部下の育成に関わって、それで部下が目標を達成し成長していく姿を見て、嬉しくなるでしょう。
さらに、部門の目標を達成しつつ、将来を担う人材も育てていることで、会社に貢献できて自分への評価も高まるはずです。
先程の例で言うと、顧客向けの日々の営業は部下に任せ、自分はその管理に専念することで、自分の負担も軽減でき、マネジメント力の向上に努められ、営業部長、取締役といった昇格にもつながるでしょう。
また、自分が部下に指導や助言をしたことで、部下が売上目標を達成し、貴重な戦力として育って行ったら、喜びを感じられます。
そうして営業一課の目標を達成しつつ部下も戦力として育てられたら、会社の売上にも貢献でき、評価されるでしょう。
このように、自分が管理職の責任を果たすことで、当面でも長期的にも、会社と部下に大きく貢献できるのです。
どうやって身に付ければよいのか?
このスキルを養うために、普段から一歩引いて物事の全体を俯瞰して見る癖を付ける必要があります。
また、何でも自分で抱え込んでやるのではなく、思い切って人に任せる勇気を持つことも大切です。
日常の小さなことからでもいいので、人を信頼して任せてみましょう。
そのうえで、任せて終わりではなく、その人の言動をよく観察することも重要です。
そうやって良し悪しを見極め、良い点を褒めて悪い点の改善を促す訓練をしましょう。
例えば、平社員の段階から、管理職になったつもりで部署内を俯瞰してみます。
そこで、ちょっとした作業でもいいので、あえて後輩に仕事を頼み、その様子を注意深く観察しましょう。
そのうえで、段取りがいいと思ったら褒めます。
一方、言われたことだけやって終わりではなく、自分で考えて何か提案する姿勢もつけるように求めます。
このように、いずれ管理職になることを見据えて、早い段階からその訓練をしておくことが大切です。
まとめ
いかがでしたか?
今回はマネジメント力についてご説明しましたが、お役に立ちましたでしょうか。
自分の仕事だけに専念して、成果を上げて喜ぶのも、一つの仕事の仕方です。
特に専門職と言われる仕事なら、それが求められますし、それでもいいでしょう。
しかし、会社としては専門職だけではなく、各部門を率いて、部門全体として成果を上げ、会社の将来を背負う人材も育てて欲しいわけです。
それが出来る人材は高く評価されます。
その点を意識して、マネジメント力を高め、会社の期待に応え、自分も人を育てる喜びを感じられるようにしましょう。
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