【第7回】資料作成力:できる社会人に欠かせないビジネススキル⑥

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どんな仕事をしていても、何か資料を作成するはずです。社内で上司に説明する際に用いたり、社外で顧客向けに提案や報告をしたりする時、資料があると便利ですね。

ところが、資料が上手く作れずに「いろいろ書いているけど、結局何が言いたいの?」「構成がめちゃくちゃで、よくわからないよ」などと駄目出しされる人もいるかもしれません。

これでは、資料を作るのにかけた時間や説明する時間も無駄になります。また紙に印刷したら、その紙もただのゴミになってしまいます。

さらに、まともな資料を作れない人というレッテルを張られ、自分の評価も下がりかねません。

こういう事態を避けるためにも、わかりやすくて説得力のある資料を作れるようにしたいものです。

そこで今回は、そうした資料作成力についてご説明しましょう。

資料作成力とは?

資料作成力とは、客観的な事実や主観的な意見について、他人が読んでわかりやすいように、資料を作成するスキルです。

ポイントとしては、まずテーマ(何について)、主張(何が言いたいか)、根拠(なぜそう言えるか)を明確にします。

またそれらについて、序論、本論、結論というように、わかりやすい構成にします。

さらに、図やグラフを使って、一目見てわかるようにします。そ

して、経営層なら要約のみ1枚、現場担当者なら詳細にするなど、読み手のレベルに合わせて詳しさを変えていきます。

例えば、コンサルタントが企業に対し、人事制度の分析結果を報告するとしましょう。

その場合「評価制度」について「全面見直しが必要」と伝え、根拠として「評価基準の曖昧さ、従業員の不満」などを示します。

その際、序論でそうした要約を示し、本論で詳細な分析結果を述べ、結論で全体のまとめを示します。

なお本論では、従業員へのアンケート結果をグラフ化して添付するなど、わかりやすくします。

なお、報告相手が人事部長なら、簡潔にポイントのみ説明します。

一方人事部内の現場担当者が相手なら、序論から結論までの一連の資料に加え、必要なら元データまで添付しましょう。

このように資料を作成できれば、それをもとに有意義な話し合いが可能になり、相手も納得しやすくなるでしょう。

どんなメリットがあるのか?

このスキルが身に付くと、まず自分の考えが目に見える形でわかりやすく整理されます。

また、他人に説明する際も、お互いに目に見えるものをもとに話をするので、コミュニケ―ションを取りやすくなります。

さらに、パソコンのファイルや紙など、資料として形に残るので、貴重な財産として蓄積されます。

結果、後の人が見て検証できますし、またそれを参考に効率的に資料を作りやすくなるでしょう。

先程の例で言うと、企業に評価制度の見直しを説明する際、口頭だけではわかりにくく誤解を招きかねません。

その点目に見える資料で説明すれば、一目瞭然で意思の疎通もうまく図れます。

また社内でも、「いつ、どの企業に、どんな報告をしたか」が証拠として残ります。

そのため、後で見て問題なかったかチェックでき、そのフォーマットを使って効率的に資料を作成しやすくなります。

このように、自分にも他人にも、また後々のことを考えても、資料の作成は重要であり、それが出来る人は仕事が出来ると高く評価されるでしょう。

どうやって身に付ければよいのか?

このスキルを向上させるには、書く以前に「考える」力を養うことが重要です。

日頃から情報をきちんと整理して、体系的に考える力がついていれば、後はそれを表現するだけで済むのです。

また資料を作成したら、見直す癖をつけましょう。

少し時間を置いて、自分が読み手になったつもりで、内容や構成、表現や表記の面で、一読してパッとわかるかチェックしましょう。

さらに、過去の資料をたくさん読み込み、わかりやすい構成の仕方などを勉強しましょう。

その中で生かせる点があれば、自分の資料作成のノウハウに取り入れていくべきです。

このように、普段から物事を整理して考え、客観的な目線でチェックし、他の資料を参考にすることで、資料作成力を高めていきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回は資料作成力についてご説明しましたが、少しでも参考になりましたでしょうか。

暗黙の了解や阿吽の呼吸といったコミュニケ―ションで済む場合もあるでしょう。しかし、それが原因で「言った」「言わない」の争いになり、取り返しのつかないトラブルに発展することもあります。

それを避けるためにも、資料をきちんと残すことが大切です。しかもそれは、関係者全員にわかりやすいものにすべきです。そうすることで、無駄な争いを防止でき、お互いに良い関係を構築できるようになります。

ビジネスを円滑に進めるためにも、ぜひ高度な資料作成力を身に付けたいものですね。

 

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