介護職の中で、必ず目にする「生活相談員」って、
実際どのような仕事を担当しているのか、謎が多い仕事だと思いませんか?
生活の何を相談するの?困ってること、どんなことでも相談に乗ってくれるの?ただの聞き役の仕事?そんな風に思いませんか?
私も正直、そんな印象でしかありませんでした。
そこで今回は、実際に介護職の現場で生活相談員として勤務した私から、
生活相談員の実態をご紹介します。
介護施設において、必ず1名以上の配置が義務付けられているのが、「生活相談員」です。
まずはじめに、生活相談員として勤務するためには資格が必要です。
その代表的な資格は、国家資格である2つの資格です。
難関資格として知られるこの2つ以外にも、
実は生活相談員として勤務出来る資格があるのです。
それは「社会福祉主事任用資格」です。
この資格は、大学等で社会福祉に関する科目を3科目以上修めて卒業した人が当てはまります。大学や短大などで、社会福祉系の科目が必修だった方は、もしかするとこの「社会福祉主事任用資格」を持っているかもしれません。
知らない間に、実は持っている!という方が多いのが、この資格の特徴です。
ぜひ1度、確認してみてください。
これらの資格以外にも、要件を満たせば生活相談員として勤務出来る資格もあるので、
それぞれの都道府県に確認が必要になります。
続いて、生活相談員の仕事内容をご紹介します。
①相談業務
利用者や、その家族などから、介護や利用する施設・サービスでのニーズを聞き取り、状況を把握することです。
そこで知りえた情報をもとに、ケアマネージャーなどと連携が必要になる場合があります。
利用者・ケアマネージャーや利用するサービスの担当者が集まり、
定期的に行われる「担当者会議」へ、施設代表として出席する場合もあります。
②利用に関する諸手続き
利用者が施設を利用する際の契約や、退所時の手続きなどを担当します。デイサービスの場合は、利用者の導入を何曜日に調整するかなど、調整作業も含まれる場合があります。
利用の際には、利用者や家族などと面談を行い、利用者の状態を把握します。
(アセスメント業務と呼ばれていることが多いです)
③計画書作成
①で行った聞き取り等を参考に、介護計画書を作成します。
作成した介護計画書は定期的に、利用者の状態を見直し、アセスメントや記録を残します。
生活相談員の業務の中で、1番介護知識が必要とするのがこの部分かもしれません。
上記①~③に加えて、施設内のレクレーションを担当したり、
介護料請求などのレセプト業務(経理関係)を担当することもあります。
お気づきの方もいるかもしれませんが、実はこの「生活相談員」という仕事は、資格要件こそあるものの、仕事内容が具体化されていない場合がほとんどです。
これは生活相談員として働く多くの人が抱える悩みかもしれません。
なぜかというと、生活相談員の仕事は他の介護スタッフも出来てしまう内容だと思いませんか?
たとえば、介護の現場で働く理学療法士しか出来ない仕事があります。
看護師にしか出来ない仕事もあります。
ですが、生活相談員でしか出来ない仕事というのはないのです。
その中で、生活相談員として立ち位置を確立するという点が、最大の課題であると感じます。
まとめ
よそから見えれば、生活相談員=介護の専門知識を持っている人と捕えられる場合が多いです。
施設内での立ち位置を維持したり確立することに悩むより、
専門職として周りから期待されることが多い職業です。
特に、利用者を送り出すケアマネージャーからは期待されることが多いと感じます。
ケアマネージャーとの関わりが多いことは、介護の専門知識を身につける上でも、
とても貴重な経験になるはずです。
また、生活相談員の仕事内容の中心となる相談業務は、
自分自身のコミュニケーション能力向上の重要なポイントになります。
さらに、経理関係や介護計画書の作成など、事務作業も多いことから、
基本的なパソコン操作スキルが身に付くはずです。
オールマイティーな職業であるからこそ、他の施設スタッフでは身につけられない、幅広い技術を身につけることが可能なので、今後のスキルアップにつながる職業であると感じます。
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