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介護の現場で働く人は、どのような場面で辞めたいと感じますか?
人の生と死と関わる職場で、辛い・・・。辞めたい・・・。と感じるストレスと向き合いながらの毎日であると方も中にはいるでしょう。
そこで介護職を辞めたいと感じる場面と、その解決策をまとめました。
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辞めた後どうなる?を知ることで、今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)
①辞めたい理由5つとその解決策
①-1.収入が低い
介護職を辞めたい理由として悩む方が多いのが、この「給料の低さ」ではないでしょうか。
厚生労働省の統計からみてみると、介護の現場で働く介護職員の平均月給は21万円前後、ホームヘルパー(訪問介護員)で22万前後、ケアマネージャーでも26万円前後になります。
この結果だけで考えると、あまり悪いイメージは湧かないかもしれませんが、全産業の平均月収からみると低い数値となっています。
要因となるのは、年齢を重ねても、基本給があまり上がらないということも影響しているようです。
また、介護の現場で働く専門職(看護師や作業療法士)もその資格から見たら収入の相場を考えると、介護の現場での賃金は劣る場合が多いようです。
給料の低さが原因で辞めたいと考えている方に、ぜひ知って欲しいのは以下のことです。
職場でも収入の悪さの話はよく話題に上がっているかもしれません。
しかし、実際のところ介護職の離職理由で「低賃金」が理由となる退職事例は、統計で見ると全体で4番目にあたり、退職理由の上位に来るものは、結婚や出産などライフイベントや、経営理念や運営の仕方が合わないこと、人間関係の問題が上位を占めています。
実はこの結果、他の企業の退職理由のランキングと変わらない結果なのです。
今、現場で働く人は単なる「低賃金」だけが原因ではなく、給料と見合っていない労働をしていることが辞めたいと考えることに繋がっているのではないでしょうか?
介護職は肉体労働である場合がほとんどです。
これだけ体を酷使しているのに、この給料では割に合わないと感じている場合、給料の制度を見直すよりもまずは肉体労働になってしまっている職場の環境を改めて考える必要があると感じます。
介護の現場では、自分の体を守るための施策(たとえば、「職場における腰痛予防施策」など)厚生労働省から定められているものもあります。
それ以上の労働となれば、施設側に問題がある場合がほとんどです。
サービス残業や、本来の仕事の範囲を超えた職務など、1度振り返ってみることをおすすめします。職場を変えることで解決出来る問題かもしれません。
ただ単に「低賃金」のみで悩んでいる場合、他の企業や業種の平均収入の相場を調べてみるといいかもしれません。
その業界にだけ留まって現実のみを直視していると、意外と見えていない部分があるかもしれませんよ。給料が少ない”ような気がする”が解決する糸口が見つかるはずです。
①-2.体力的に限界を感じる
介護の現場はどちらかというと「女性が活躍している」というイメージがあり、仕事も比較的楽にこなせるのではないか、というイメージがあるかもしれません。
しかし実際の介護の現場では、体の自由が利かなくなった利用者の身体的介助がある場合も多く、椅子から椅子への移したり、ベッドから車いすへ移したり、自分の体全体で利用者を支える仕事が多くあります。
そのため、腰や肩への負担が大きくかかる職業でもあり、全体的に肉体労働である仕事が多いのです。非常に辛いのが現実なのです。
中には、ヘルニアや慢性的な肩コリなど患っている職員も多く、体力的に仕事を続けることが困難となる場合もあるでしょう。
①-1.でもお伝えしましたが、介護の現場では自分の体を守るための施策「職場における腰痛予防施策」などが定められています。
自分の働く職場ではそれが守られているのか、まずははっきりさせるところから始めてみましょう。
そして、介護職には肉体労働が大部分を占めない仕事もあります。
たとえば、介護が必要とする方が暮らす住宅を考える「福祉住環境コーディネーター」が活躍する職場は、工務店や福祉用具を扱っているショップなどがあります。
他にも、「医療事務」としてレセプトの処理など、医療に関わる事務全般を専門として行う業種もあります。
介護職の中にも、様々な分野がありますので、体力的限界を感じても介護の現場を離れずに勤務を続けられる道もあるかもしれません。
①-3.職員同士の人間関係が嫌になる
介護職の離職理由で、上位に来るのが「職場での人間関係です」
介護業界で多くの施設やホームヘルパーなどの現場は全体的に女性が多く、中でも中年の女性が多いということが印象的です。
以前ある施設で問題となった件では、おしゃべりが大好きな女性ばかりで、あまり輪になじめないスタッフや男性スタッフ、新入社員の肩身が狭くなってしまっているといった話があがりました。
大きな施設になればなるほど、職員の人数も増え、派閥が出来ていたり、悪口を悪口だと思わないお昼休みのおしゃべりが苦痛だという話も聞きます。
このような環境の中で、特にストレスに感じるのは新入社員であると考える施設もありました。
職場の環境が職員の人格を作っていくともいわれているので、たとえば賃金が低いことや、資格の垣根を大幅に超えた業務をこなすしかないといった様々な不安が、職場の人間関係すらも悪くすると考えます。
これに限らず、人間関係の悩みは多岐にわたるものだと思います。しかし、人間関係での悩みは意外とあっさり解決してしまう場合だってあります。
あなたは笑顔で挨拶をしていますか?暗い雰囲気や人を寄せ付けない雰囲気が首を絞める要因となっているかもしれません。
あなたの言い方にトゲはありませんか?言い方を少し変えるだけで違って見えるものです。相手の立場に立って考えたことはありますか?相手の態度はほんの少しのコミュニケーションで変わるかもしれませんよ。
職場での人間関係は、自分自身の態度や話し方ひとつで変えられるといわれています。
①-4.施設やサービスを利用する方(利用者)との関係
介護職はサービス業であると考えます。相手がいる仕事だからこそ、利用者との関係に悩み、「もう辞めたい!」と思うこともあるでしょう。
たとえば、施設を利用する人で、自分が職員を育てていると思っている人がいます。
[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”利用者”]あの職員辞めさせて。なんなのあの態度は。新人のくせに介助に入らないで。[/speech_bubble]
そんな罵声を浴びる毎日・・・。
デイサービスを利用する方の家族からは、毎日毎日クレームの嵐。
[speech_bubble type=”ln” subtype=”L1″ icon=”1.jpg” name=”利用者”]粗相をした洋服を持って帰ってこないで。今日は出かけるから1番に送迎に来てって言ったじゃない。[/speech_bubble]
耳にタコが出来そうな事例ばかりですね。
ですが、利用者との関係に悩むあなたは、とてもいい介護職員ですよ。全ての問題を解決しようとしていませんか?どうぞ肩の力を抜いて。時に聞き流すことも必要です。
1人で悩まずに、先輩職員や担当のケアマネージャーに相談することも解決につながりますよ。
①-5.死の経験
辞めたい理由として、特に新入社員に多い理由の1つです。介護施設の中には、施設内で死の瞬間を迎えることもあります。
病気や老衰などがきっかけで、口から食べ物や飲み物が摂取出来なくなったとき、「ターミナル(終末期)」の状態となり、施設内では「ターミナルケア」と呼ばれる介護を行います。
現在では、核家族化が進み、特に若い世代では家族(祖父母など)を看取った経験がなく、社会に出て初めて人が死ぬということを経験する場合があるのです。
これが自分が今まで介護を行ってきた相手が死を迎えることになるのです。きっと、介護を通して初めてその方の「お手伝い」をした相手となれば、思いも一塩。
自分はもっと何か出来たのではないだろうか、これでよかったのか、正しい介護を提供出来たのだろうか、他に出来ることはなかったかなど、考えることは沢山あり、その思いに押しつぶされてしまうことで、「辞めたい」と思ってしまうのでしょう。
また、人の死に慣れてしまう。ということもあります。そのことを「このままではいけない」と思い、退職を考えたということもあります。
ただ、これは周りの職員のサポートが重要です。必ずしも自分は1人ではありません。介護はチームで行う仕事です。周りの支えがあってこそ、解決出来る問題ではないでしょうか。
②介護職を辞める前に考えて欲しいこと
②-1.転職先との収入の違い
辞めたからと言って、決して収入が良くなるとは限りません。
収入が悪いことが原因で介護の現場を離れるのであれば、もちろん転職先の給料・年収・ボーナスなどの金銭事情は十分に考慮するのだと思うのですが、今よりも本当に良くなるのか、もう1度よく考えてみてください。
介護の現場では、送迎手当や資格手当など多少なりとも出ていませんか?福利厚生はどうでしょうか?
毎月の基本給が少ない代わりに、各種手当が充実している場合、総合的に考えてみると、もしかしたら実際手にする額は思いの外多いかもしれません。
仮に、転職先にそのような手当がない場合は、トータルで現在のほうが貰っているかもしれませんね。
福利厚生の面はどうですか?健康保険や年金など、転職先にも今と同じように完備されているでしょうか?
もし今の仕事を辞めても、アルバイトのほうが稼げるのではないかと考えている人は、保険関係を自分で支払うことになると、意外と毎月手元に残るお金は少なくなってしまうものです。
有給休暇や、産休、育児休暇など少なくてもお給料が発生しながら取得出来る休暇はどうですか?
会社にはそれぞれ、様々な制度があります。
実際に書面で見る月収や年収のほかにも、金銭が関わってくる事項は会社によっても大きく異なりますので、一概に「今よりも収入がよくなるから!」というだけでは判断出来ないと考えます。
②-2.介護職でのスキルアップ・キャリアアップは考えられないのか
介護職としてこのまま勤務を続けても、仕事に生きがいを感じないというあなた。介護業界でのスキルアップやキャリアアップは考えられませんでしたか?
スキルアップでいえば、今持っている資格を生かして、新たなる資格に挑戦してみるのはいかがでしょうか。介護の仕事では、資格がなくても就くことは出来ますが、ある程度専門知識は必要なはずです。
もし資格を持ってなく就職したのであれば、仕事をしていく上でそこそこの専門知識が身についているのではないでしょうか。
今後、ヘルパー○級といった資格は、介護職員基礎研修というもの変わっていきますので、せっかくの知識を生かせる資格を見極めてください。
介護事務・ガイドヘルパー・介護予防運動指導員などの資格は比較的簡単に安価で取得出来るものです。
受験資格をチェックした上で、介護福祉士の取得も有望といわれています。実務経験が十分であれば、ケアマネージャーを目指すこともおすすめです。
他にも、福祉住環境コーディネーターや福祉用具専門相談員、高齢者コミュニケーター、社会福祉士など、実は介護に関わる専門の資格は沢山あります。
何か資格を取得することで、自分の知識の幅も広がります。「自分にしか出来ない」ことの発見にもつながるかもしれません。
資格取得から、仕事の楽しさへとつながるかもしれませんよ。
そして、介護職でのキャリアアップは考えたことはありませんか?最近では、高齢化が進み、介護業界のニーズは高まりつつあります。そのため、新しく介護業界へ進出してくる企業も増えてきました。
そのことから、比較的キャリアアップ(たとえば施設長になる、店舗マネージャーになるなど)もしやすいと言われています。
もちろん、1つの施設を任せられるわけですから、それなりの知識と人間性が必要になるかと思いますが、若くして重要なポジションを任されている人が多いと感じました。
「辞めたい」と思ったときに、ぜひもう1度、介護職でのキャリアアップやスキルアップを考えてみてください。
②-3.転職も視野に入れる
現在、高齢化社会が進んでいる日本では、介護の重要がとても高まっている時期です。そのため、介護系の求人も沢山あり、今は職場を選べる時代でもあるのです。
同じ介護職でも、職場が変わるだけで悩みが一気に解決する場合があります。
経営方針が違えば、必然的に職場の雰囲気も変わってきます。勤務体制が変われば、体力的に余裕も出来るかもしれません。
福利厚生が今よりも充実しているかもしれないし、社会保険の制度もしっかり整っているかもしれません。
違う職場で1からスタートをすれば、今よりも良好な人間関係を築けるかもしれません。
必ずしも、同じ職場に留まっている必要性はないと思いませんか?現状を変えるための行動は時に重要なことです。
まとめ
辞めたいと悩みながら仕事を続ける毎日、本当に辛いですよね。それでも仕事をしなくてはいけないという状況は苦しいと思います。
今回例に挙げた以外の理由も本当に沢山、紹介しきれないくらいあると思います。それだけ沢山の介護の現場で働く人の多くが「辞めたい」と悩んでいるのです。
辞めたい理由に対する解決策は全て共通しています。
少しの勇気を振り絞って「辞めたい悩み」をぜひ周りのだれかに相談してみてください。まずはアクションを起こすことから始めましょう。
あなたが楽になるためにも。そして、介護の仕事が嫌いにならないために。
まずは、あなたの市場価値を調べてみませんか?
もし、今の仕事が不満なら、ミイダスを使い転職した場合の想定年収を確かめてください。
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辞めた後どうなる?を知ることで、今の現状を解決するヒントが掴めるはずですよ。
(診断時間は約5分です)
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