貿易事務に必要なスキルと聞くと、開口一番、“貿易事務の知識!”ですとか、“英語力!”と回答する人がほとんどです。
勿論、専門知識や英語力はあった方が良いですし、正解です。
しかしながら実際問題、貿易事務を始めた人の大半が、未経験者や英語力もそこそこなんて人ばかりなのです。
では貿易事務になるために必要なスキルや求められる能力とは一体何なのでしょうか?
今回は未経験者、そして英語力に自信のない人必見。
貿易事務に必要なスキルや能力3つについてお話したいと思います。
①エクセル、ワードと言った基本的なPCスキル
貿易事務と言っても、基本的には一般的な営業事務と同様の仕事をしています。
モノを発注し、顧客に販売し、品代の回収フォローをするという一連の流れに付随した事務処理を行っているのです。
そのため、貿易事務に関しても、一般的な営業事務同様、エクセルやワード等のPCスキルが求められています。
エクセルを用いた計数管理、ワードを用いた文書の作成など、日々の仕事において、貿易事務もまた、エクセルやワードがマストなのです。
そのため貿易に関する専門知識や優れた英語力があったとしても、PC使えませんというのはNGなのです。
別にエクセルやワードに関する資格がマストというわけではありませんが、業務の中でエクセルやワードによる作業を依頼された際に、自然と使用できるレベルにはなっておきましょう。
もし前職で事務をやっていたのであれば、採用面接等で前職での日々の仕事内容を詳細にアピールするといいですね。
数式を用いたり、グラフを用いて会議資料を作ったりした経験があるのであれば、是非アピールすると良いでしょう。
逆に新卒入社以外の方でエクセルやワードをやったことがありませんという方は、残念ながら採用は難しいとお考え下さい。
②コミュニケーション能力
続いて必要となってくる能力、それは“コミュニケーション能力”です。
それは決して、冒頭触れましたように、英語や中国語といった外国語を取得しているか否かということではありません。
ここで申し上げているコミュニケーション能力とは、相手に自分の意図を正確に伝え、また相手の意図をきちんと伝えることができる能力を指します。
と言いますのも、貿易事務の仕事は、社内外問わず、人種問わず様々な人とやり取りをしなければならないことが多いのです。
また事務処理においても非常に煩雑且つ正確さを求められるものが多いです。
そのため、指示を出す側も出される側も、人種や言語が何であれ、きちんと理解をし合わなければ大変な事態を招いてしまうことが多いのです。
もうお分かりですね?
いくら英語力に長けていても、きちんと相手の意図を理解したり、正確に相手に自身の要求を伝えたりすることができなければ、全くの無意味なのです。
英語はあくまでもツールであり、そのツールが上手く使いこなせなければ何の武器にもならないのです。
英語が達者でも、採用面接の際にハキハキ且つ的確に回答ができなければ、採用は難しいでしょう。
勿論、英語力はあるに越したことはありませんし、英語が全くできませんという状態もそれはそれで厳しいのは事実です。
英語力があるのであればTOEIC等の点数は採用面接等でアピールすべきなのは言うまでもありません。
しかしながら、前提条件として英語はあくまでツールですので、その点はきちんと理解をしておきましょう。
③クイックレスポンス
貿易事務の仕事は、次から次へと仕事が降ってくるのが実態です。
これやって。あれ確認して。
そんなことをやっている間に、あっという間に時間が過ぎていくなんてことも日常茶飯事です。
そのため、貿易事務には常に“クイックレスポンス”が求められます。
要は、依頼や質問に対して即答えが出せなくても、できるかできないかだけでもすぐに反応することが求められるのです。
それは貿易ビジネスが常にスピード勝負となっているからなのです。
自身で対応可能であればすぐに対応する。もし対応不可能であればすぐに報告する。
まるで新入社員研修のようではありますが、なかなかそれができない人が多いのです。
そしてそれができない人は、仮に貿易事務になれたとしても非常に苦労するでしょう。
実際の採用試験では、その人のクイックレスポンスができるできない点を測るのはなかなか難しいものです。
せいぜい質疑応答を的確且つスピーディーにできているか否かでしか測れないでしょう。
しかしながら採用担当者もバカではありません。
採用面接での対応や姿勢等々を見ながら、入社後のその人の仕事における姿勢を予測しています。
テキパキ行動できるか、迅速な対応ができるかは、長年の経験から採用担当者も予測ができるのです。
したがい、実際に入社してみないとなかなかクイックレスポンス能力をアピールするのは難しいのですが、非常に求められる能力ではありますので意識をしておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
このように、貿易事務に必要なスキルや能力は決して専門知識や英語力というわけではないのです。
貿易事務と言ったって、実際は一般的な事務担当者と同じような仕事をしております。
また求められるスキルや能力についても、社会人としての基本的なマナーであったりするのです。
今回挙げたようなスキルがあるにも関わらず、固定概念だけで貿易事務に対し壁を感じ躊躇していた人。
もし斯様な人がいるのであれば、非常に勿体無いですよ?
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