仕事を1年で辞めるのはどうなんでしょうか?

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仕事を1年で辞めるのはどうなんでしょうか?

「若者はすぐに仕事を辞める」と言われ始めて久しいですが、あなたも「仕事を1年で辞めてしまっては世間体が悪いのではないか」「転職する際に不利に働いてしまうのではないか」と不安に思っているのではないでしょうか。

こういった不安は、おそらくあなた以外にも退職を考えているすべての方々に共通する悩みでしょう。

私自身、3年足らずで退職した経験がありますが、退職が決まってからは、周りの同僚や先輩からの視線が気になってしまったり、家族に相談するのも億劫だったりと色々悩みました。

しかし、そのような場合、まずは自分の置かれている状況を客観的に見つめてみることから始めてはいかがでしょうか。以下の3つのトピックに分けてみていきたいと思います。

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①「3年以内に辞める若者が3割」という傾向は実は昔から

冒頭で述べた通り、様々なメディアで「若者はすぐ仕事を辞める」というニュースや記事が流れており、世間ではあまり良いイメージが持たれていません。

しかし、こういった現象は本当にイマドキの若者だけに通ずるものなのでしょうか。参考となる一つの情報としては、厚生労働省が調査している「就職離職状況調査」という資料があります。

毎年の就職率・離職率などに関する推移を調査しているものなのですが、平成23年3月卒業者のデータでは、卒業後3年以内の大卒者の離職率が32.4%となっています。

しかし、この調査が始まった87年当時の状況はどうでしょうか。現在の数値より低いものの、28.4%とそれほど開きのある数値ではありません。

寧ろ印象としては、「20年以上前であっても3割弱は3年以内に辞めているじゃないか」といったところではないでしょうか。

あなたの悩む通り、「仕事を1年で辞めて良いものなのか」という問いに対して、こうしたデータで正当化できるわけではありませんが、まずメディア等が流す情報と実際の状況は少し違っているということに気づくことで、その悩みのとらえ方もまた少し変わってくるのではないでしょうか。

②3年以上働いている先輩を目を向けてみよう

「1年で仕事を辞めてしまっては・・・」と悩んでいらっしゃる手前、おそらく「少なくとも同じ職場に3年は勤めるべき」と考えてはいないでしょうか。

職場の上司や先輩、同僚、親からは、石の上にもなんとやらという定型句を聞いたこともあるかもしれません。確かに一般的には、大体3年目くらいになると一通り業務内容も覚え、落ち着いてくる、または一人前とみなされると言われています。

私も、満3年というわけではないですが、3年目までは同じ職場で何とか働き続けていました。確かに3年目になると色々と業務をこなせるようになってきて、周りが見えるようになっていました。

しかし、ここでも一歩引いて考えてみる必要があります。果たして何を以て3年と言っているのでしょうか。好きでもない仕事を3年我慢するのと、好き好んでがむしゃらに3年働くのと、どちらも経験値は同じでしょうか。

答えは明らかですが、ここで大事なのは、一般的に言われていることをむやみに自分にも当てはめる必要はないということです。

1年も同じ職場にいれば、先輩上司がどんな仕事をしているのかくらいは分かりますし、「自分も将来こういった仕事を任されるのか」という想像もなんとなくはつくでしょう。

今の仕事が辛い、辞めたいと思っている気持ちは重々分かりますが、3年以上働いている先輩上司の仕事に対する姿勢にも目をむけてみてはいかがでしょうか。少なくともそういった先輩方もあなたと同じような道のりをたどってきたのかもしれません。

それでもはつらつと働いているのであれば、何か情熱を燃やすだけの価値があなたの仕事にあるとは言えないでしょうか。

もしないのであれば、3年も我慢する必要があるかについて疑問符が付くかもしれません。そういったことを踏まえたうえで、辞めるべきか考えてみても遅くはないと思います。

ただむやみに3年は我慢して働こう、ではなく3年以上、いや少なくとも1年以上働く価値があるのか、それを体現しているであろう周りの先輩方に少し目を向けるのも一つの方法かと思います。

③一番重要なのは辞めて何がしたいか

あなたは1年でその仕事を辞めた後のことを考えているでしょうか。1年で辞めることを考えているということは、何か会社の雰囲気が合わなかったり、思っていた仕事内容と違っていたりとギャップを感じているのかもしれません。

確かに、会社に入る前はある程度良いイメージを持っていますよね。企業のホームページをくまなくチェックしたり、採用面接時に面接担当者と情報交換を重ねているうちにイメージも具体化していったことでしょう。

しかし、そうはいっても入ってみなければ、どんな社員がいて、どんな顧客がいるかなんて見当もつかないですよね。

企業といえど、結局のところ形作っているのは生身の人間です。合わない社員やお客様がいたり、慣れない仕事があって当然。それで辞めたくなる気持ちが湧くのは誰でもあることです。

そこで重要なのが、仮に辞めたとして次に何をするか決めているのかということです。

合わないから辞めたけれど、何をするか決めていないからとりあえずニートでもするか・・・なんてのんきなことは言ってられません。

確かに少し自分に休息期間を与えてあげるのも大事ですが、その状況に浸からずに早々に次のアクションを起こすべきでしょう。寧ろ、何をするかすでに明確に決まっているのであれば、話は早いかもしれません。

今の時代、自分で起業するということもかなりメジャーになってきましたし、1年間外国に滞在・就労ができるワーキングホリデービザを取得して、海外経験を積むというのも一つの手でしょう。

大切なのは、自分が考える明確なキャリアビジョン、ストーリーがあるかということです。そのあたりを今一度整理してみてはいかがでしょうか。

まとめ

上記のように3つに分けて書いていきましたが、就職・転職・退職とどれも人生におけるビッグイベントなだけに、あなたのように悩んでしまうのは至極当然のことだと思います。

周りに流されずに自分をまず客観的に見つめてみる、自分に正直になってみるのが一番ではないでしょうか。

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