商社の離職率。
給与も世間一般以上は貰えるし、
将来性や安定性もあるのに辞める人などいるのだろうか。
そのように思われる方は、決して少なくはないはず。
私も商社に入社するまではそう思っていました。
ところが、以外にも商社の離職率は低くはないのです。
特に若手社員による離職は珍しいものでもないのです。
何故、折角入社した商社を離職するのか。そして離職率は低くないのか。
その実態についてお話していきたいと思います。
①自身の思い描いていたギャップに悩まされ離職する人は多い
商社と聞くと、思い浮かぶイメージはグローバル、ダイナミック、華やかといった良いイメージばかりが先行しますね。実際、商社に入社した新入社員も同様のイメージを抱いて入社する人が殆どです。
しかしながら商社マンの実態は、このようなイメージばかりでないのが実態です。
寧ろ華やかさの裏には、それ以上の泥臭いそして地味な現実があるのです。
顧客と顧客との間で板挟み。常にトラブル処理に追われる。社内における人間関係に悩まされる。
そしてやりたい仕事が100%できるようになるまでには、
相当な下積み経験が必要ですし、ベテランになってもそう簡単にはできないのが実態です。
その為、入社前に抱いていたイメージと現実とのギャップに悩み、
離職する人が若手を中心に多いのです。
実際、私の元後輩もこれが理由で入社二年目にしてある日突然離職しました。
②競合他社に転職するため離職する人も多い
商社と言えども、規模は様々です。総合商社もあれば、専門商社もあります。
したがい事業・売上規模、そして給与や待遇等も千差万別となっています。
また企業によっては企業カラーも異なります。
得意分野、不得意分野、企業の雰囲気等、これもまた千差万別なのです。
その為入社後、自社や競合他社の状況が次第に見えてくると、
自分に合った職場はどちらなのかを考えるようになるのです。
そしてそのまま同じ商社業界内で転職を行う人もいるのです。
実際、私の元職場でも、更なるステップアップを目指して競合先の商社に転職する為に離職した人が居ました。
前職で培った知識や経験を活かして、競合先へ転職を果たしたのでした。
③異なる分野へ転職するため離職する人は多い
商社の仕事は基本的にはグローバル。
故に、あらゆる文化・慣習・価値観に出会うことが多く、
初めての発見や経験をすることは多いです。
その為、あらゆるものに刺激を受けやすく、
そして視野が更に広がり易くなるのは事実としてあります。
その結果として、離職して新たな分野へと飛び立つ若手社員が多いのです。
私の元先輩は、携わっていた中国向け貿易ビジネスにおける現地のスタッフへの教育・指導等を通し、人材関連のサービスに興味を持ちました。そしてその結果、入社三年目にして離職を決意。人材関連の企業に転職したのです。
他にも私の元後輩は、遠隔地向けの貿易ビジネスを通して、直接現地の人と商売を行いたいという思いから離職を決意。入社二年目にして海外の現地採用という枠で現地の生活関連に関わる仕事に就いたのです。
商社で働くことで見えるものは様々。結果、異なる分野に向けて飛び立つ人は多いのです。
まとめ
このように商社の離職率の実態とは決して低いわけではないのです。
若手を中心に様々な理由で離職をする人が後を絶たないというのが実態です。
入社前のイメージとのギャップに悩んで辞める人。キャリアアップ等を狙って競合先に転職する為に辞める人。そして商社時代に経験したあらゆるものから刺激を受け、他の分野に転職する為に辞める人。
実に様々な理由で辞める若手社員は多いのです。
第二新卒採用のニーズが高まる現在、
商社若手社員による離職率が今後更に高くなるのは間違いないでしょう。
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