生命保険は法人の節税に効果的なの?!利益と出口戦略次第で痛い目に遭うだけ

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法人化の節税メリットで欠かすことができないのが生命保険です。

生保は個人事業主には使えない節税スキームなので、アフィリ報酬が年1500万以上の場合などは加入を検討すべきと考えております。

私も現在、年間約200万円ほどの生保に加入しており、順調に節税が出来ています。

但し、生保は利益が残っている=生保に加入しようという安易な考えで加入していいものではありません。税理士に進められるがままに加入していいものでもありません。

保険会社選びも非常に重要ですしね。知らないと損することの方が多いですよ。

私の結論としては、利益800万以下なら無理に生保に加入する必要はなし。800万円以上なら、800万円以下に利益を抑える目的で加入したらいいです。

理由は、800万円をボーダーに法人税率が跳ね上がるからです。

生保は掛け金を損金で落とせるが、課税の繰り延べに過ぎない

生保が節税に使えると言われる理由が、掛け金を損金で落とせるという点です。但し、保険の種類によって全額損金や1/2損金など異なっています。

私は、全額損金タイプの保険と、1/2損金タイプの保険の2つに加入しています。

1/2損金より全額損金の方がいいんじゃないか?という意見もありますが、私はそうは思っておりません。

なぜなら、生保は所詮課税の繰り延べにすぎないからです。

というのも、節税目的で生保に加入する場合、解約返戻金タイプの保険に加入することになります。

だいたい、法人専門の保険会社のものに加入すれば、早いもので3年で解約返戻金が80%近くになります。

3年で解約しても80%しか戻ってこなかったら損じゃない?と思われるかもしれませんが、加入した年に節税ができているので、税金を考慮した返戻率(実質返戻率)は100%を超え得になります。

ですが、全損タイプの場合、戻ってきた解約返戻金は全額利益に上乗せされます。つまり、500万円、解約返戻金で戻ってきたとすると、何の対策もしなければ500万円に対しダイレクトに法人税などがかかってきます。

これって、結局は課税の繰り延べですよね?

でも、1/2損金タイプであれば、解約時の税金の負担が減ることになります。

1/2損金タイプは加入した年から掛け金の1/2しか損金に落とせませんが、解約返戻金は1/2しか利益に上乗せされません。つまり、解約返戻金が500万なら、250万しか利益に上乗せされないということです。

であれば、見方を変えれば1/2損金タイプも非常にいいものだと理解できると思います。

全額損金の場合も、解約返戻金を分割して受け取る方法もあるのですが、生保は課税の繰り延べに過ぎず解約した年の出口戦略が重要ということは必ず理解しておくべきです。

【出口戦略の代表例】

  • 役員報酬を増額する
  • 生保に再加入する
  • セーフティ共済に加入する
  • 退職金に回し、そのまま会社をたたむ
  • 新たなビジネスに投資する
  • オススメの保険会社は法人に強い保険会社

    法人保険は個人保険とは違い、ダイレクト型がないため、ネット経由では加入できません。そのため、税理士の紹介や自分で保険代理店や保険会社に問い合わせをして加入するしかありません。

    但し、法人の場合、保険会社選びは非常に重要です。なぜなら、保険会社によって解約返戻率が異なってくるからです。

    節税で加入する場合、保障内容より返戻率がいいかどうかが最も重要です。法人専門の生命保険会社であるエヌエヌ生命は返戻率が高いことで知られています。

    エヌエヌ生命は国内で活動している保険会社で唯一、法人(特に中小企業の社長)に特化して生保を販売しています。

    なので、法人生保でエヌエヌ生命は欠かせません。というより、ぶっちゃけ比較する必要はなく、エヌエヌ生命で加入したらいいんじゃないかと言うほどです。

    他にも法人に強いと言われているマニュライフ生命、税理士とタッグを組んでいる日本生命・大同生命も選択肢に入ることになるかもしれません。

    私は、全額損金タイプはエヌエヌ生命で。1/2損金タイプは、付き合いで税理士経由で日本生命に加入しました。

    エヌエヌ生命の保険に加入したい場合は、直販を行っていないので、エヌエヌ生命に直接連絡して代理店を紹介してもらうか、検索でエヌエヌ生命を取り扱っている代理店に直接アプローチするしかありません。

    それと、大事なことですが担当者から見積もりをもらう際、役員報酬の経費を含めた年間利益が800万円以下の場合は、実効税率をおよそ25%で計算してもらうようにしてください。

    法人は、法人税などもろもろ含めた実効税率が利益に応じて変わってきます。

    • 400万円以下:21.42%
    • 800万円以下:23.20%
    • 800万円超:33.80%
    ※冒頭で利益800万以下なら無理に生保に加入する必要はなしとお伝えしたのも、800万円以下も400万円以下も実効税率がそこまで変わらないからです。

    何も言わなければ、33%で計算されてしまうのが通常ですが、25%と33%であれば、実質返戻率の数字も大きく変わってきます。

    もし、先方から利益を聞かれ、「では、御社の事業規模から実効税率は◯◯%で計算しますね」という話があった場合は、その担当者はしっかりした担当者だと思ってOKです。

    残念ながら、私の場合、税理士もエヌエヌ生命の代理店も実効税率を当たり前のように33%で計算してきたので、適当だな・・・と少し残念な気持ちになりました。

    そして、どの保険も原則、3年は経過しないと実質返戻率は100%を超えないので、3年未満で解約すれば損になるということも必ず押さえておきましょう。単純返戻率で言うと、80%を超えるラインが目安です。

    私が加入した全額損金タイプのエヌエヌ生命も100%の目安は3年目で考えています。下記は実行税率33%で計算しているため2年目で100%超えていますが、25%であれば、100%を超えるのは3年目です。

    つまり、法人化するなら、アフィリ報酬が3年は月100万円をキープできる状態でなければ厳しいということです。

    もし、その自信がないようでしたら、個人事業主のままの方が確実に得なので、無理に法人化する必要はありません。

    私は、万一、3年加入後に業績悪化で解約することになれば、解約返戻金293万円のうち240万円はセーフティ共済で相殺する算段です。

    加入するなら全額損金 or 1/2損金?

    3年~5年の短期で解約する前提なら全額損金タイプ。10年以上の長期なら1/2損金タイプでいいと思います。

    私は、今後どっちになっても対処できるよう、両方とも加入しました。結局大事なのは、加入後何年払えそうかです。

    全額損金は入り口は全額損金で落とせますが、出口に難あり。1/2損金は入り口で半分しか損金にできませんが、出口戦略は楽です。

    ただ、アフィリの場合、広告主やグーグルに依存していることから、3年後悪くなる前提で考えたほうがいいように思えます。

    ジャンルを分散していたり、ホワイトでドメインパワーが強いサイトを保有しているなどは、悪くなる前提で考えなくてもいいかもしれません。

    ここは、本人でないと分からないので何ともい言えないですが、私は全額損金がメインで1/2損金がおまけという考えでいます。

    全額損金でも最低3年は加入しないといけないんですけどね。

    厳密には法人1期目の決算月に加入することが多いので、加入後3年経過するのは、法人4期目の決算月です。つまり、4年はアフィ報酬を安定させなければいけません。

    そう考えると、全額損金タイプを第一候補に考えるのがベターだと思います。

    解約時に私のようにセーフティ共済に加入して相殺したらいいだけかもしれませんし、新しい事業に挑戦するのもいいでしょう。

    もちろん、これは年間利益が1000万円~1500万円ぐらい残る話なので、年間2000万円を軽く超えて今後も長期的に安定しそうという場合は、1/2損金タイプのみでじっくりやるだけでいいのかもしれません。

    利益が出過ぎたからといって、何本も生保に加入するよりは、キャッシュを残す方が重要なのは言うまでもありませんからね。

    ちなみに、全額損金タイプならエヌエヌ生命の「生活障害保障型定期保険」か「重大疾病保障保険」を検討したら間違いなしです。実質返戻率もかなり高いで。

    1/2損金タイプは、「長期平準定期保険」を選べばいいでしょう。右肩上がりで解約返戻金が100%に近づきますので、非常にバランスの取れた保険です。

    まとめ

    繰り返しになりますが、生保は利益が800万以下なら無理に加入せずキャッシュを残した方が賢明です。大事なのは、あくまでも手元に残るキャッシュですからね。

    そして、生保は課税の繰り延べに過ぎないことから、出口戦略も非常に重要です。ここを取り違えれば、地獄のような状況が待っています。

    但し、アフィリ事業が年々右肩上がりで月8桁に近づいてきたなんていう状況なら、入り過ぎはよくないですが、生保に加入して節税していかないと税金で持っていかれるだけです。

    最後は、アフィリ報酬や将来の展望との兼ね合いで加入を検討するようにしてください。もちろん、税理士とはしっかり相談した上でです。

     

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