一生懸命努力をして就職活動をしたけれど、第一志望の企業に落ちてしまった。
そんなとき、就職浪人をして同じ企業を再度受けるという選択をする人もいるでしょう。
しかし、就職浪人をして同じ企業を受ける場合には、注意しなければならないポイントがあります。
①どの段階で落ちたのかを確認する
まず、就職浪人をして同じ企業を受ける場合には、自分が選考のどの段階で落ちたのかということをはっきりと確認することです。
もしエントリーシートや筆記試験などで落ちた場合、はっきり言って準備が足らなかったと言わざるを得ません。
エントリーシートの自己PRや志望動機など、最初から自己分析や企業研究をやり直して、しっかりと自分の志望を固めることが必要です。また、そのときには「なぜその企業が第一志望だったのか」をもう一度真っ白な状態から考えることが必要です。
多くの学生は社会的なネームバリューや会社の規模、給与、将来性などに目を奪われがちです。
しかし、企業にもスピード感のある行動が求められている現代社会では、どれほどの有名企業であっても一年先、五年先にはどういう状態になっているのか、会社がそのままの状態で維持されているのか、誰にも断言することはできません。
それ以外にも、社風に引かれたという志望動機を述べる人も少なくありませんが、企業の吸収合併などが行われた場合、社風などもすぐに変わってしまいます。
なぜその企業が自分の第一志望なのか、自分がその企業で働きたいと思っているのかということをもう一度考えてみましょう。
特に就職浪人というリスキーな選択をしてしまった場合、「どうしてもその会社に行きたい」と頑固な考え方になってしまうこともあります。できるだけ柔軟な思考で、自分の志望について、ゼロから考え直してみましょう。
②新しい切り口を見つける
自己PRや志望動機などについても、就職浪人をして同じ企業を受けるという場合には新しい切り口を見つけておくことが必要です。
たとえ、どれだけ自分の本心や事実であっても、それを述べて一度失敗していることには変わりありません。同じ内容を述べたところで、同じように失敗することになってしまうでしょう。
そのため、再チャレンジを行う場合には自分についてのまったく新しい切り口がないかということを考えてみましょう。
特に、一度目の就職活動で内定こそ得られなかったものの、まあまあの感触を得ていたという場合こそ要注意。
どのようなものであれ、人間は少しでもうまく行った方法を選んでしまいがちなものですが、就職活動における再チャレンジはそれほど甘いものではありません。去年の成功は捨てるという気持ちで、まったく新しい自己PRや志望動機を考えることが必要です。
その場合、頼りになるのが自分の周りにいる友人たちや家族です。一度、真剣に自分という人間について尋ねてみましょう。
自分の長所や短所、どのような人間として周りの目には映っているのかなどを知ることにつながります。
もちろん、そのような質問を知っている人にするのはとても照れくさいもので、できれば避けて通りたいものですが、就職浪人で再チャレンジをするという場合にはそういうことは言ってはいられません。
できることはなんでもするというぐらいの気持ちで、自分について徹底的に考えてみましょう。
③その企業にこだわらない
残念なことですが、一度目の就職活動で落ちた企業に再度チャレンジしてもほとんどが内定を得ることはできません。
エントリーシートで落ちた、筆記試験で合格の点数に及ばなかったと言う場合にはまだ希望はありますが面接で落ちた場合には、二度目のチャレンジであってもかなり厳しいと言わざるをえません。
特に最終面接などで落ちた場合、ほとんど可能性はゼロに近いでしょう。
というのも、日本の企業では面接の場合、重視されるのは人柄や人間性。どのようなキャリアや実力を持っているのかということよりも、その人物と一緒に働きたいか、その人物を社員として迎えたいかということが重要視されます。
もちろん、人柄や人間性、将来性などは数値化することも論理的に説明することもできません。
言ってしまえば、最終面接の担当者の「主観」以外の何物でもありません。また、最終面接などの場合、一年前に落とした学生のことはほとんどの担当者が覚えています。
そのため「なぜ去年落とした学生をもう一度採用しなければならないのか」といったふうに考えて、頭から落とされてしまうことも少なくありません。
そのため、就職浪人をして同じ企業を受けるということは、かなりの難関にチャレンジしているということになります。
そのため、もう一度落ちることはあらかじめ覚悟して、「その企業以外にも道はある」といった、思いつめ過ぎない気持ちでチャレンジすることが必要になります。
まとめ
就職浪人をして同じ企業を受けるというのはかなり高いハードルですが、可能性は決してゼロではありません。
そのために必要なのは就職浪人の期間をどのように過ごすかということ。
悔いの残らない就職活動が行えるよう、しっかりと準備して挑戦しましょう。
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