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働きながら転職先を探している人は良いですが、退職してから転職先がなかなか見つからない場合は、とても不安になるものです。これが家庭を持っている人の場合は、更に責任の重さと焦りが増すことでしょう。
何度も履歴書を書き、何度も書類選考に落ち、やっと進んだ面接では感触が良かったのに結果は不合格。その理由もよく判らない。このような事を繰り返すうちに、精神的にも肉体的にも疲れてしまいます。
そのうち、現実の厳しさを実感した、景気が悪い、自分の年齢が高すぎる、いろいろな理由で自分を納得させ、次第に当初の希望からかけ離れて行く。その結果、とにかく就職できれば良い、という気持ちになってしまう。
それでもまだ就職が決まらず、不安と諦めの中で就職活動を続ける。そのような悪循環が続くと、なかなか抜け出せなくなります。
しかし、世の中には多くの仕事があり、あなたと同じような人がたくさん活躍しているのです。つまり、その中で就職できないのは、何かが間違っているのです。その何かをはっきりとさせ、克服すれば良いのです。
そのために、少しでも役立てていただけるように、転職が決まらないときの対処法7つについて挙げてみます。
①決まらない理由を考える
まず、何故、転職が決まらないのか。その理由を徹底的に分析しましょう。就職ができないと、景気の悪さや社会環境のせいにしがちです。しかし、それは誰でも同じです。おなじ環境の中で、成功している人もいます。
つまり、決まらない理由を景気の悪さや社会環境といった外部に求めず、自分自身に求める必要があります。言い方を換えると、自分自身としっかりと向き合う事です。
例えば、希望する業界や職種がある場合、そこになかなか入れない時に、その業界や職種の厳しさを理由にしてしまいがちです。しかし、実際はどうでしょう。その業界や職種でも転職を成功させる人はいるはずです。
まず考えなければならないのは、その業界や職種は本当に自分が求めているものなのか、本当に入りたいと心から思っているか。それに対して、自分の適性はどうか。しっかりとした準備ができていたのか。
履歴書や職務経歴書の内容は適切だったのか、面接の内容は問題なかったのか、自分の強みをしっかりとアピールできたのか、などなど、自分自身の理由な何か。これらについて、しっかりと振り返りましょう。
何故なら、外部環境を変える事はできませんが、自分自身は変える事ができるからです。諦める気持ちや、焦る気持ちをグッと抑えて、就職が決まらないという事実に向き合い、これまでの行動を冷静に振り返りましょう。
採用が決まらなければ、決まらない理由が必ずあります。失敗を繰り返すうちに、真の理由が見えてくる事があります。大切なのは、途中で諦めず、自分自身としっかり向き合う事です。
②自分のウィークポイントを見つめ直す
誰でも自分自身の姿を客観的に見るのは難しいものです。20代前半などの若い世代でも、一度社会に出て就職した経験があると、新卒時とは感覚が変わっています。これが強みでもあり、弱みにもなります。
もちろん、業界や職種の違い、その期間の長さに関わらず、社会経験や業務経験は必ず強みになります。
しかし、数年という短い経験だけで、その業界や業務を解ったつもりになってしまう、悪い意味で自分に自信を持ってしまう、所謂自信過剰になってしまうと、せっかくの経験が弱みになります。
何故なら、長らくその業界を経験してきた人、特に経営者や人事担当者にとって、社会経験の少ない人の経験の浅さや未熟さを見抜くのは簡単だからです。
また、逆に長らくその業界で活躍してきた人、成功体験がある人、組織の管理職や重要なポストで仕事をしてきた人については、その自信やプライドによって、自分の弱点が見えにくくなります。
つまり、せっかくの成功体験や実績が、転職時の弱点になってしまう事があるのです。
人は自分に自信を持ち過ぎてしまうと、自分の姿を客観的に見る事ができなくなるものです。そこで、自分の姿を客観的に知る上で有効なのは、第三者の意見です。
身近な家族や友人、同僚、先輩、後輩などに、自分がどのような性格に見えるのか、傍から見てどのような印象を持たれているのか、自分のウィークポイントは何か、聞いてみましょう。
自分では考えてもいなかった答えが出てくるかもしれません。しかし、それが本来のあなたの姿、人が感じるあなたの印象なのです。そこから得られる気づきや改善点は、必ず役に立つでしょう。
あなた自身よりも周囲の方があなたの事を正しく理解している場合があるのです。姿勢や身だしなみ、受け応え、話し方、表情、考え方、性格、などなど、自分の姿を客観的に捉えて、弱点を見つめ直しましょう。
③自分の強みを自覚する
転職活動は、見方を変えると、自分自身を売り込む営業活動です。営業活動では、ターゲットの選定とターゲットに対する商品やサービスのセールスポイントが大切です。
つまり、どの会社に自分を売り込むのか、その会社が求めている人材にいかに自分が適しているのか、いかにその会社にとって自分は必要な人間なのか、自分自身のセールスポインが大切なのです。
セールスポイントとは、自分の強み、他と比べて選ばれるべき理由です。そして、それを伝える営業の場は、履歴書であり職務経歴書であり、面接です。そこでしっかりと営業できるように自分の強みを明らかにします。
それでは、何が強みになるのか。大切なのは、相手の求めている事に対して、その強みが合っているのか、という事です。買い物に例えると、誰でも欲しい商品とは違う商品を勧められても、買いません。それと同じです。
まずは相手が望む事をしっかりと理解する必要があります。その会社のその部門が、どのような人材を求めているのか、徹底的に調べ、考え、想像するのです。それに対して、自分の強みは何かを考えます。
例えば、その業界や業種、職種で必要な経験やスキルは何か、今、その会社が置かれている状況と課題、何に困っているのか、どこへ向かおうとしているのか、それらを整理します。
それに対して、自分の強みは何か。その業界や職種の経験、知識、スキル、役立てられる資格、技能、技術など、できるだけ具体的に示す事ができれば、それは大きな強みになるでしょう。
もしも、その業界や職種に対して、具体的な強みがない場合や、異業種に挑戦する場合には、情熱、粘り強さ、社交的、真面目さ、チャレンジ精神など、自身の性格や考え方を強みにしても良いでしょう。
その場合は、単純に自分の性格や気持ちをアピールするだけでは説得力に欠けますので、その根拠として、できるだけ具体的な事例やエピソードを準備しましょう。
その会社に対して、自分は何を売り込むのか、何が強みなのか、そこが明確になると、履歴書や職務経歴書の内容、面接での受け応えなども、より力強く説得力のあるものに変わっていくでしょう。
④採用する側の視点で考えてみる
転職が決まらなくて不安になり、悪循環に陥りそうになったときは、一度、視点を変えて考えてみしょう。求職する立場から採用する立場で考えてみるのです。
採用する側は何を求めているのか、経営者や人事担当者の要望や判断基準、気持ちを理解する事は、就職活動を行う上でとても大切な事です。何故なら、それに適したアピールをしなければ採用されないからです。
まず、転職者に求められるものは何かを想像してみましょう。新卒者と転職者の最も大きな違い、新卒者と比べて転職者に期待する強みは「経験」です。これは経験の少ない第二新卒でも同じです。
第二新卒の場合、まず、通常、新卒者に対して行うビジネスマナーや一般常識などの基礎教育が終わっています。これは一から教育を行う時間と労力、費用を考えると、大きな利点です。
また、一度就職に失敗した経験により「次は慎重に考えるだろう」という期待があります。そして何より、社会経験が少ない「若さ」があります。これからいろいろな事を吸収する伸びしろの大きさは大きな強みでしょう。
そう考えると、第二新卒の需要は大きいと言えます。しかし、注意しなければならないのは、その強みは1回目の転職迄です。2回以上転職すると、その強みは徐々に弱みへ変わっていきます。
第二新卒以外の転職者に対しては、最も期待するのは「即戦力」としての活躍です。これまでの経験を自社で活かしてくれる人材を求めています。現在の課題や困っている事をいかに解決してくれるかという視点です。
採用する側の視点で考えた時、新卒者、第二新卒者、転職者、どのような人材にも共通する考え方があります。
それは、経営者や人事担当者は、その会社の利益に貢献する人、事業を発展させてくれる人、それに向かって期待感が持てる人、何かしてくれそうな人を求めているという事です。
この原則をしっかりと頭に入れておく必要があります。
⑤転職者の特徴を理解する
転職に向けて就職活動を行う場合、自覚しておくべき事があります。それは、転職者は、客観的にはどのように見られているのか、どのような期待をされ、どのように心配されているのか。要するに転職者の特徴です。
例えば、転職者の良い点や転職者に期待する点は、まず、その業界や業種、職種における経験やスキルであり、「即戦力」としての活躍です。
また、ある程度の管理職やポストを経験した人に対しては、若手の育成、教育も期待できます。専門知識や技術があれば、それを継承できる事も大きな利点でしょう。
逆に、心配な点としては、長い経験を積んだ人や管理職などの重要なポストを経験した人は、新しい事を吸収しにくいのはないか、組織に適応できないのではないか、という点があります。
また、複数転職している場合は、採用しても長続きしないのではないか、優秀な経歴や実績があるのに転職する場合は、何か特別な事情や理由があるのではないか、などが気になります。
これら転職者に対する期待に対しては、それに応えるだけの裏付けや、自身の強みをしっかりとアピールすること、不安に対しては、それを払拭し、安心させるような説得を行うことが必要です。
つまり、転職者に対して経営者や人事担当者が抱く期待と不安、転職者の特徴をしっかりと理解する事、転職者の特徴を客観的に理解した上で、就職活動を行う事が大切なのです。
⑥自分をポジティブな状態に保つ
就職が決まらない状態が続くと、どうしても気分が重くなり、表情が暗くなりがちです。将来に不安を抱いたり、焦りを感じている時には仕方のない事ではあります。
しかし、元気が無い人、気力が感じられない人、暗い人、ネガティブな人、どことなく影がある人、このような印象の人は、まず採用されません。就職活動はどのような事情があっても、将来への希望を繋ぐ機会です。
また、採用する側は、将来活躍してくれる人材との出会いを求めています。誰でも、暗く、ネガティブな将来を求めていません。前向きに、力強く将来に向かって努力してくれる人を求めています。
少なくとも面接の場では、明朗で、考え方がポジティブである事は第一条件でしょう。これは誰でも理解している事であり、自分から望んで暗くなる人はいないと思います。
しかし、人間の表情や言葉は、その場で繕ってみても、にじみ出てしまうものです。そこで大切なのは、日頃から、自分の感情をポジティブに保つことです。
誰でも悩んだり不安な時はあります。そんな時には、意識的に自分の感情をコントロールする、つまり、気分転換する事が大切です。例えば、運動する事も良いでしょう。体を動かし汗をかくことでリフレッシュできます。
また、趣味に没頭する時間を持つのも良いでしょう。運動は苦手、趣味も見当たらない、そんな人は、人と会う事も良いでしょう。親しい友人や先輩、後輩、恩師、どのような人でも良いでしょう。
できれば、前向きに頑張っている人、いつも明るくパワーを感じる人が良いでしょう。前向きなパワーは人に伝染します。そのような人と話をする事で、自分自身も前向きになれるものです。
⑦転職エージェントを活用する
就職活動では自分自身の希望を明確にする事も大切ですが、それ以上に大切なのは、求人を探す事です。当然ですが、自分自身の希望がはっきりしていても、求人を行っている会社がなければ応募できません。
世の中に求人情報は沢山ありますが、実際に求人情報を見てみると、自分が希望する業界や職種、条件の会社はどれくらいあるでしょうか。意外と少ないのではないでしょうか。
気に入った求人情報が無いと、求人そのものが少ないからだと考えがちですが、実は、他にも原因があります。
それは、自分自身の適性に気づいていない、自分自身が本当にやりたいことが見えていない、求人の探し方が間違っている。など、自分自身に問題がある場合があるのです。
しかし、自分自身の問題点に気づき、自ら改善する事は難しいものです。その事から、転職活動に行き詰ったら転職エージェントを活用するのも良いでしょう。
転職エージェントとは、転職活動をサポートしてくれる会社です。専門家であるキャリアコンサルタントによるカウンセリングにより、自身の希望や条件の整理、将来のキャリアプランについて相談できます。
その上で、求人を探したり、履歴書や職務経歴書の書き方や面接のアドバイスなど、転職に関するサポートをしてくれます。そして、有難い事にそのほとんどは無料で登録、利用できます。
上手くいかない状態にも関わらず、自分のやり方を変えないのは間違いです。視点を変えて、自分自身を客観的に見つめ直すためのも、専門家に頼ることは良い事です。
転職エージェントについては各社ありますので、そのサービス内容や口コミなどを参考に選択しましょう。また、複数の会社に登録するのも良いでしょう。
しかし、注意しなければならないのは、転職エージェントはあくまでもサポートを行ってくれる役割だという事です。登録したから、相談したから安心ではありません。
結果が出ない場合も、間違っても転職エージェントのせいにしてはいけません。転職に対する自分自身の強い気持ちと行動力が大切であることを忘れないようにしましょう。
まとめ
転職が決まらないときの対処法は様々ですが、それぞれの対処法に取り組む前に欠かせない事があります。それは、転職を成功させたいという熱意と努力です。
その熱意と努力を維持させるために大切なのは、真剣に取り組めば必ず転職できると信じる事です。本気で考え、取り組む事で、いろいろな工夫やアイデア、行動力が生まれます。
転職活動は自分自身との戦いだと思い、強い気持ちで臨みましょう。
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