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契約社員から正社員を目指すことは、少々ハードルが高く感じられるのではないでしょうか。
私が転職活動を始めた際に、まず頭に浮かんだのは「どうして今まで正規雇用で就職しなかったのですか?」「どうして現在の契約先で正規雇用されなかったのですか?」応募先から必ず聞かれるであろう、この二点でした。
ここまで直接的な言葉では訊かれないとしても、このことをきちんと説明して、納得を得られること。不安だったからこそ、入念な準備をして挑んだことを覚えています。
特に役立った5つの方法をご紹介しますね。
①応募先の徹底的なリサーチ
もし、正社員から正社員、かつ同業他社への転職であれば、応募先のことはほぼ把握できていることでしょうし、即戦力が見込まれます。
しかしながら、契約社員から異業種の正社員に応募するのであれば、当然、経験がありませんので応募先は未知の世界です。
中には求人票だけ見て応募する転職者がいますが、私の場合は求人票・応募先企業のウェブサイトは勿論のこと、業績や職場環境の口コミ、応募前の会社の下見、応募先と同じ業種で実際に働いている知人の話を聞かせて頂くなど、可能な限りの情報収集に努めました。
下見では、会社の外から見える範囲・退社の様子ぐらいしか見えませんが、それでも実際に出入りする人々の様子で社風も感じられますし、残業の程度や忙しさなど、雰囲気だけでも伝わるものがあります。
このように情報を集めることは、少々手間にも感じられることではありますが、自分自身のモチベーション向上、採用後のミスマッチ予防、求められている人材像の分析など、様々な方面でプラスに働きました。
②単なる未経験者なら新卒に対抗できない
「何も分かりませんが一生懸命がんばります。」これでは、新卒と変わりません。契約社員で働いていた中でも、培ってきたスキル、役立つスキルがないか、今までのキャリアの総点検をしましょう。
私の場合は、契約の福祉相談員から一般企業の管理部正社員という、全く畑違いの転職ではありました。
ですが、相談員時代に培った対人コミュニケーション力は、総務部での来客応対・秘書業務などに活かせますし、人事部での採用業務や人事考課にも役立ちます。
相談職でも、多少の事務作業は発生していましたから、簡単なキャッシュフローは把握していました。学生時代に気軽に受けた簿記検定の合格証もありましたので、経理部の業務も可能でした。
今まで生きてきて取り組んできた全て、身につけてきたスキル、資格、成功体験などを書き出すと、必ず応募先でも活かせる何かが見つかります。
徹底的なキャリアの棚卸と、これまでの実績を最大限にアピールすることで、「未経験=何もできなさそう」というネガティブなイメージを払拭しましょう。
③「なぜ今まで契約社員だったのか?」
私の場合は家庭の事情で介護が必要となり、正社員から契約社員にキャリアダウンしたことが理由でした。しかし、これをそのまま応募先に伝えたら、どのような心象をあたえるでしょうか?
介護を終えたから、再び正社員に・・・これは、「今度は結婚したら辞めるに違いない」「出産したら辞めるに違いない」「また何かあれば辞めるに違いない」
このように、「次もまた同じことを繰り返すのではないか」と思われても仕方のないことです。
正当な理由であるとか、止むを得ない事情であったとしても、それだけでは充分な説明とは言えないでしょう。
多くの正社員は、会社で大切に育てられ、会社で長く活躍し、いずれは次世代を大きく育てていける社員に常に成長し続けること、この長期的なキャリアマップの中にいます。
ですから、「これまで契約社員だった理由」を明らかにするときには、必ず「今後は正社員として、どうしたいのか」も併せて盛り込むことが大切です。
私の場合は、家庭の事情で介護が必要となり、時間的制限から契約社員を選択した経緯を説明すると共に、このことがきっかけで、自分自身が生涯かけて就きたい仕事とは何か、働き方とは何かということに真剣に向き合ったこと、今度は結婚や出産、介護などのライフステージを働きながら乗り越えていきたいというキャリアビジョンを明確に伝えました。
ここの答え方は、年齢やこれまでのキャリア、応募先などによって、個々でしっかりと「自分だけの答え」を導き出す部分ですが、ポイントは「なぜ今まで契約社員だったのか」だけに終わらず、「契約社員の中でも、どのようなことを身に付けたのか」「今後は正社員としてどのように活躍したいのか」まで膨らませて意欲を伝えましょう。
④「なぜ現在の契約先で正社員にならなかったのか」
この部分をあまりにも事実だけ単刀直入に返答する応募者がいます。特に「正社員にしてもらえませんでした」「契約を切られました」など・・・。
ちなみに私の場合、本音の部分は「契約社員で働いているうちに実情がわかってきて、職場にミスマッチを感じた」これが本心でした。契約社員で様子をみて、良ければそのまま正社員にしてもらおうという甘い算段でいたのです。
本来、契約社員になる前に、企業研究をしておかなければならないことです。「契約社員になってからミスマッチが分かりました」これでは遅すぎるのです。
このように、あきらかに自分に不利な情報は敢えて出す必要はありません。
しかしながら、現在の契約先で働きながら、自分が本当にやりたいことが見えてきて、その分野を極めたいと思って転職に踏み切ったことは事実です。
福祉の相談員の仕事の中で社会保障を学び、そこから法制に興味を抱き、社会保険、労務管理、経営などに興味を持ち始め、一般企業の管理部で活躍したいと感じたのは事実です。
その為に資格を取得したのも事実です。
つまり、不利な質問に後ろ向きな返答は不要ですが、必ず、探せば自分の中に前向きな意欲、熱意も見つけられる筈ですから、答えにくい質問ほど徹底的に準備しておくことが大切です。
「○○できなかった」としたら「でも、その中でも○○と○○はできたよね」というように、逆境や苦難や間違いの中でも、自分が熱心に取り組み続けたことを見つけ出して下さいね。
⑤経験してきたことが全て結果につながる
契約社員であれ正社員であれ、一生懸命、真面目にコツコツ働いてきた人は、必ず何か身についています。
契約社員だから仕事も面白くない、サボろうとか、正社員だから安泰だ、適当にやろうとか、「それなり」に取り組んできた場合は結果も「それなり」です。
私は契約社員でしたが、与えられた仕事はきちんと責任をもって取り組んできました。その中で更に自分の能力を発揮できる場所を他に見つけて転職に成功しました。
これまでの雇用形態にコンプレックスを感じすぎることなく、自分が取り組んできたことを堂々とアピールすることです。
ちなみに、私は仕事は頑張ってきましたが、お料理は面倒でサボり続けたので、結婚した時にとても恥ずかしい想いをしました。結局、これも結果なのです。自分が経験したことだけが身についている。怠けたことは、怠けた分だけの結果が残る。全て自分に返ってきます。
もしあなたが、頑張ってきたなら、なにも恐れることはありません。伝えなくては伝わりませんから、応募先へのアピール方法を入念に準備しましょう。どうか自信をもってください。
もしあなたが、ついうっかり怠けて生きてきてしまったとしても、悲観することはありません。そのことに気付いて、今から再チャレンジしようと、あなたは壮大なスタート地点にいるのです。
私も結婚後に恥ずかしい思いをしましたが、そこから料理の猛特訓でした。挫折を経験したからこそ、人はもう一度自分らしく生きたいと強く美しく願うものですよね。その心を大切に、今すぐ行動を始めましょう。
まとめ
契約社員から正社員への転職活動は、一見難しく、高い壁のように感じてしまうものかも知れません。
私も、右も左もわからず不安だらけなところから始めましたが、今となっては、「あの時がんばったから今の自分がある」と思える、本当に貴重な経験です。
もしかしたら、数打てば当たる、の楽なやり方もあるかも知れません。ですが振り返った時に、あの時、あえて難しい転職に挑戦したこと、自分の働き方、生き方に徹底的に向き合ったことが、今の自分の財産になっているように思うのです。
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