このままでいいのか? と今の仕事について考えてしまいます

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※以下はインテリア資材の卸会社、一般事務職、入社7年目、女性の体験談です

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辞めようと思ったきっかけ

これがやりたいと学生時代から決めていたわけでもなく、女性なら社会人として学べるマナーが多いから経験した方がいいのかなと思って求人誌でたまたま見つけた一般事務職での応募です。

仕事内容はインテリア資材(壁紙、床材、カーテンやブラインドなど)の卸会社で、お客様からの電話で受注発注、お客様が会社へ来たらお茶くみ、パソコンが出来ない社長に代わって見積書や請求書の作成が主な仕事でした。

たまに社長のプライベートのゴルフコンペの案内状の作成などもしました。

一日ほとんどが座りっぱなしのデスクワークのため体力も使わず、営業マンでのようにお客様や社長の顔色を毎日気にしなくてもいいので精神的にもダメージは少なかったです。

この一般事務での仕事でストレスを感じることはほとんどなかったと思います。

ところがもうすぐ30歳になろうとしているのに恋人も居らずまだ独身だった私は、社内の営業マンが頭を抱えている受注が取れないという仕事ができない悩みではなくて、今の仕事を辞める理由がないということに悩んでいました。

今の可もなく不可もない仕事をこのまま続けるのか。結婚したいが結婚できない私はこのままで良いのか。平凡な毎日を続けていることが段々わからなくなっていました。

ちょうどそのとき、関東住まいをしていた友人が離婚をして地元に子供を連れて帰ってきました。

そして彼女は「今からでもやりたいことがたくさん出来る」と言って、シングルマザーで子供を育てながら、以前からやりたかった介護を学ぶために医療系の大学へ入ったのです。

そんな彼女の夢を追っている姿や行動をみて考えさせられました。

彼女の姿はとても活き活きと輝いているのにも関わらず、それに比べ私はなんて小さいのだろうと思い、私は自分自身が情けなくなっていました。

彼女を少しライバル視していたかはわかりません。ただ平凡な毎日なのに妙は焦りがありました。それは周りの友人が結婚しているから私も結婚したいという三十路前の女性の焦りではありません。

「私がしたかったことは何だろう。私がこれからしたいことはなんだろう」という自問自答が始まりました。今の仕事に大きな不満があるわけではなかったので、改め考えることは今までなかったのです。

そして恋人を見つける代わりに「もう一度、自分のやりたいことを探してみよう」と思い、このまま今の仕事を続けるのはやめようと思ったのです。

この事務の仕事を辞めたいと決めました。

解決して手に入れたもの

「もう一度、自分のやりたいことを見つけよう」と思い始め、最初はすぐに自分が本当にしたいことがわかりませんでした。

もちろん退職理由も見つからなかったので、このままでいいやと仕事をしばらく続けようかと考えたこともありました。「もうすぐ30歳だし転職も難しいだろう」という諦めもあり、次にやりたいことが見つかったらいつでも辞めようと、退職することに揺れ動く気持ちも多少はありました。

でもこのまま何の変化もないままの毎日を続けてもきっと30歳はすぐくると思い、その決意がまた揺らぐ30歳になる前に、突然の前触れもなく社長へ退職の申し出をしました。

仕事を辞めたいという私の友人の行動がきっかけになっても、いざ辞めると思ったとき、踏み出したくて
も踏み出せない一歩は本当にもどかしいものです。

これから先のまだ見えない不透明な未来よりも、目先の平凡であるけど平穏な毎日に妥協してしまうのです。

これから先の道がどんな道なのか不安でもあったけど、それ以上に新しい自分を発見できるかもしれないというプラス思考が頭の中でどんどんと溢れたときが辞めたときです。

たくさんのプラス思考が自分のとても小さい勇気を後押ししてくれるタイミングと重なりました。

なので大概の人達はやりたいことや明確な夢やビジョンがあって今の仕事を手放すと思いますが、私はやりたいことが見つかる前に退職し、それから私の「自分探し」が始まりました。

仕事を辞めて世間体では良い歳なのに無職だとかニートだと非難する人も少なくありません。特に家族と同居をしている人は両親からの厳しい目を毎日受けなくてはなりません。

これならよっぽど前の仕事を続けていた方がよかっただろうか、あのままお茶くみをして毎日を作り笑いで過ごしてよかっただろうか。辞めたことに少しだけ後ろめたさはありました。

でも、そんな後ろめたさは数日であっという間になくなりました。毎日の平凡な仕事から解放された翌日からは、何の変化もない仕事をしている毎日に比べてとても清々しい毎日でした。

私は仕事を辞めてから得たものは「本当の自分とは何か」ということ、これは何もない空っぽな状態だったから余計にじっくり自分を見つめ直せたのだと思います。

そう、考えることは「これからの自分」なのです。後ろを振り返っても仕方なく、すでに前を向いている自分のことだけを考える時間を得ることが出来たのです。

辞める勇気を持つことも大切です

「石橋をたたいて渡れ」ではなく「石橋はたたきながら渡れ」ということわざに変えたいくらいです。

立ち止まって悩んでも仕方ないことは本当に沢山あると思います。そんなときは進みながら悩んで答えを出していけばいいと思います。もしくは悩む時間や環境を敢えて作ることがいいと思います。

もちろん次の仕事やこれからやりたい事や夢が見つからないままで今の仕事を辞めるということは、すごく勇気がいることです。

繰り返しの平凡な毎日でも、今の仕事を我慢して続けていくのももちろん根性や忍耐力がいる大切なことだと思います。

でもそんな毎日だと「本当に自分はこれで良いのか」の疑問を通り越して「このままでいいや」と諦めてしまうことになります。本当にやりたいこともわからなくなってしまいます。

また、今の仕事のせいにして本当にやりたかったことを自分の心の奥底に眠らせてしまうことにもなってしまいます。

今の仕事を思い切って辞めてみることは決して悪い事だとは思いません。

仕事を辞めて無職になって、一度何もない自分になってみたら、そこで初めて今まで自分が気づかなかった本当の自分を探すことが出来ると思います。

新しい自分を自分自身で発見し、それからやりたいことは何かがぼんやりと、段々とはっきり見えてくると思います。なので次のあてがなく突然仕事を辞めた私ですが、後悔は決してしていません。

また、今までの仕事で学んだ数々の経験は、次の仕事はもちろん、人生において決して無駄ではなかったと思える日がくると思います。

たとえば嫌な上司やお客様への作り笑顔の挨拶ひとつでも、今まで経験があってこそ日常で近所の方とお会いしたときなどに自然に出てくるのものだと思います。当たり前の単なる挨拶でも無駄ではないんです。

もちろん私のように毎日平凡で仕事の意義がわからないと思っている人もいるだろうし、今の仕事で嫌で嫌で仕方なく辞めたい、辞めようと思っている人達もたくさんいると思います。

退職を勧めるわけではないのですが、そんなときは「辞める勇気」をもって一歩を踏みだして思い切ることが大事ではないでしょうか。

「なんとかなる」という言葉はいい加減で軽い表現になってしまいますが、仕事を辞めてもなんとかなるんです。

今、本当にしたいことをしているのかわからない人もそうだし、やりたいことが本当は別にあるかもしれないけどわからない人もそうだし、一度なんにもない空っぽな自分になって自分を見つめ直して人生一度きり後悔のない自分を発見してほしいと思います。

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