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【見本あり】フリーターの職務経歴書の書き方と通過するために意識すること
目次
職探しでは、書類選考が大抵行われます。その際、履歴書の提出はほぼ間違いなく求められます。では、職務経歴書まで必ず提出しなければならないのでしょうか。
正社員経験がある場合は、詳細な職歴を書けるでしょう。しかし、アルバイト経験しかないフリーターの場合は、その経歴を詳しく書くべきか判断に悩むかもしれません。
また、仮にフリーターでも職務経歴書を提出するとしても、どんな経験をどの程度まで書けばよいかわからないでしょう。特に空白期間がある場合は、なおさら困るはずです。
さらに、そうした内容面だけでなく、形式面でも判断に困ることがあります。それは、パソコンと手書きのいずれで作成すべきかです。どちらでもいいのか、いずれか一方にすべきか、ここでも考えてしまうかもしれません。
いずれにせよ、フリーターの職探しでは、正社員経験者よりも悩んでしまいます。そこで今回は、フリーターの就職活動の問題として、職務経歴書の書き方と、通過するために意識することについて、ご説明します。
最後に職務経歴書の例文もご紹介します。それも参考にして、自分に合うように上手くアレンジし、説得力のある文面にしてくださいね。
①アルバイト経験のみでも職務経歴書は必要なのか?
職務経歴書とは、過去の職務経験、そこで得た知識や資格及びスキル、自己PRを詳しく記した書類です。つまり、自分のこれまでの仕事ぶりや成果、それをふまえた意欲について、詳しく述べてアピールするものです。
正社員経験が豊富な人は、幅広い職務について、重い責任を負い、専門性を磨きながら仕事をしてきたでしょう。そのため、職務経歴書を作成して強くアピールできます。
一方、アルバイト経験しかない人は、限られた職務で責任も軽く、定型業務が中心だったかもしれません。そのため、わざわざ職務経歴書に書くほどのこともなく、作成しなくてもいいと思う人もいるでしょう。
しかし、アルバイトでも正社員に匹敵する仕事だったという場合もあります。例えば、飲食店でアルバイトのリーダーを任され、経験の浅いスタッフへの指示やシフト管理、商品の仕入れや販売の管理などを行っていたとします。
その場合、リーダーシップやマネジメント、コミュニケーションなどのスキルが身についているはずです。また、飲食店の運営に関する知識も備わっているでしょう。
そうした知識やスキルは、正社員としても求められるものなので、十分アピールできます。特にそれをしていた期間が長く、イレギュラーなことも経験していれば、職務経歴書に詳しく書けることも多いでしょう。
これは一例ですが、アルバイト経験でも志望先にアピールできるものがあります。志望先の業種や職種に合わないものは省くべきですが、合うものは職務経歴書を作成して積極的にアピールすべきです。
②企業が職務経歴書を求める理由
では、なぜ企業は職務経歴書の提出を求めるのでしょうか。企業は達成すべき目標があり、その実現に必要な人材を確保する必要があります。そこで、目標達成に必要な経験、知識や資格及びスキルなどを整理し、採用基準として設けるわけです。
そして、応募者に職務経歴書を提出させ、そこに上記のポイントを書かせ、採用基準をクリアしているかを見定めるのです。もちろん、目標達成への意欲もあるか見たいので、自己PRもチェックします。
このように、企業としては経営目標達成に必要なものを兼ね備えているかを判断するために、応募者に職務経歴書の提出を求めるのです。
ちなみに、こうした理由が理解できていれば、前述のようにアルバイト経験のみでも、出来る限り職務経歴書まで作成すべきであることがわかります。
企業としては、正社員だったかアルバイトだったかなど、雇用形態は大した問題ではありません。とにかく、自社の目標達成に貢献してくれるかが大事なのです。
フリーター出身でも、そこでの経験や得たものが採用基準をクリアしていることもあります。仮に現時点ではクリアしていなくても、意欲でカバーし目標達成に貢献してくれるなら、採用したいでしょう。
このように、企業が職務経歴書の提出を求める理由を把握しておけば、不利に見えるフリーターの就職活動も悲観する必要がないことがわかります。
③フリーターが職務経歴書を書く上で注意すべきこと
フリーターが職務経歴書を書く場合の注意点として、第1に、正社員になることに問題がないことを示し、またその本気度もアピールすることがあります。
フリーターの場合、正社員よりも簡単な仕事で、責任も軽い場合が多いでしょう。そのため、正社員の仕事に今後対応できるのか、志望先は不安に思います。そこで、何ら問題がないことをアピールする必要があります。
例えば、フリーターでも販売の仕事で目標が課されていて、独自のマニュアルを作るなどして工夫を重ね、毎期達成してきたとします。その場合、目標達成に向けたノウハウや意欲が身についていると言えます。
これは正社員になっても当然求められるものなので、正社員になることに支障はないとアピールでき、志望先を安心させられます。
また、そのノウハウを生かし、より責任の重い立場で、さらに高い目標を実現したいと思うようになったとします。ならば、その意欲の強さをアピールすれば、正社員になる本気度も伝わるでしょう。
第2に、アルバイト経験に応じて書き方を変えることも必要です。例えば、複数のアルバイトを経験していた場合、基本的には時系列に沿って順番に書いていきます。これを編年体形式と言います。
ただ、その逆で直近のアルバイト経験から遡って書いていく、逆編年体形式の方がいい場合もあります。例えば、これまで運送業、コンビニ、オフィスの事務といった順でアルバイトをしていたとします。
そして今回、事務職に正社員として応募するとしたら、直近のオフィス事務のアルバイトの経験やスキルが最も生かせ、志望先も重視するでしょう。よって、直近の経験を優先して書くべきです。
また、複数のアルバイト経験の中から、応募する仕事に合うものを抽出してまとめる、職務別形式もあります。これまで、アルバイトを転々としてきて、肉体労働から接客まで様々な仕事をしてきたとします。
そして今回、正社員として営業職に応募するなら、接客に関わる経験だけ抽出してまとめ、コミュニケーション力などを発揮して売上の成果も上げてきたことをアピールしましょう。
第3に、空白期間がある場合、それに関する志望先の疑問や不安を払拭することも欠かせません。まず注意すべきことは、空白期間があること自体は悪いことではないので、それだけで自信喪失する必要はないということです。
前述のように、志望先は自社の目標達成に貢献してくれるか、そのために必要な経験やスキル及び意欲があるかを知りたくて職務経歴書を見ます。ということは、それさえあれば、空白期間があっても構わないわけです。
ただ、だからこそ、その空白期間が影響して、必要な経験やスキル及び意欲がないとしたら、採用に躊躇します。よって、その点での志望先の疑問や不安を解消しないといけません。
例えば、空白期間中に簿記の勉強をしていて試験にも合格し、今回経理職に応募したいとします。この場合、経理の経験はなくても知識があり、自ら進んで勉強できるという主体性や意欲を示せば、志望先も好印象を抱くでしょう。
他にも、何か夢を追いかけたり、家族の介護をしたりなど、様々な理由で空白期間が出来ることがあります。それでも、それをマイナスに捉えず、その経験とそこで得たものを正社員の仕事に生かす姿勢を見せることが大切です。
④職務経歴書は手書きとパソコンどっちがいい?
職務経歴書の作り方は、以下の理由から、基本的にパソコンでの作成をおススメします。
第1に、パソコンの方が効率的だということです。これまでの職歴や得たスキルなどは、どこを志望しようと変わりません。志望先に合わせて微調整するにしても、ベースの部分は同じです。
また、アルバイトと並行しつつ職探しをする際は、時間も限られています。その点パソコンで作っておけば、ベース部分はデータとして残せます。後は志望先ごとにアレンジするだけで、志望先に合った職務経歴書を作れます。
第2に、パソコンの方が自分に合った作成の仕方ができるということです。パソコンの場合は、各欄の大きさ、行数、字の大きさなど、様々な点で自分で調整できます。それにより、志望先に最もアピールしやすい形式にすることができるのです。
第3に、パソコンでの書類作成能力をアピールできることです。仕事では、顧客向けのプレゼン資料、社内会議用の資料など、書類をパソコンで作成することが多いです。
その点、職務経歴書をパソコンで作り、わかりやすいレイアウトで書けていれば、入社後もそのように良い書類をパソコンで作成できるだろうと思ってもらえます。
また、IT企業や外資系企業、事務職など、業種や職種によってはパソコンでの書類作成が強く求められるところもあります。それらに応募する場合は、そうした書類作成能力があることをアピールできますし、またそうすべきです。
以上の理由から、特に手書き作成の指示でもない限り、職務経歴書はパソコンで作成するほうがよいと言えます。
⑤職務経歴書の見本
これまでの説明をふまえて、実際に職務経歴書の見本を一つご紹介しましょう。コンビニエンスストアの店員、ファミリーレストランの店員と店長、企業研修会社での事務のアルバイトを経験し、正社員で営業職を希望するケースです。
⑤-1.職務経験
迅速正確なレジ業務、お客様への丁寧な挨拶を心がけました。また日頃から各商品の売れ行きをふまえ効率的に仕入を行い、お客様が手に取りやすい配置をするよう気を付けました。
2013年4月~2016年9月 ファミリーレストランでの店員・店長のアルバイト
当初は店員として注文受付などを行いました。お客様に店内で快適に過ごして頂き、適度にコミュニケーションも取り、また来店して頂けるように努めました。
その後店長となり、アルバイト店員の採用と教育、シフト管理、お客様とのトラブルの処理、本部との連携など、適切なマネジメントの実施にも努めました。
2016年10月~2017年9月 企業研修会社での書類作成やデータ処理のアルバイト
研修教材などの資料の作成補助、アンケート処理を主に行いました。正社員と意思の疎通を図り、その意図を汲んだ書類を作成し、正確な事務処理を心がけました。
⑤-2.保有資格
日商簿記検定3級合格
特に販売士検定は、さらに上位級の合格を目指して勉強中。
⑤-3.自己PR
1.円滑なコミュニケーションを図れる
上記の3つのアルバイトを通じて、お客様や職場の人と円滑にコミュニケーションを図る努力をしてきました。それを生かし、今後も礼儀をわきまえて対応し、相手の意図を汲み取り、ニーズに応えられるように努めていく所存です。
2.マネジメントの基礎が身についている
特にファミリーレストランでの店長の経験で、人材の採用と教育、管理、お客様との関係の修復などに努めました。その経験をもとに、従業員の働きやすい環境の整備、お客様との信頼関係の構築を図っていきたいと考えております。
3.基礎的な事務処理能力を習得している
主に企業研修会社でのアルバイトで、わかりやすい資料の作成、的確なデータの処理を行いました。そこで培ったスキルを発揮し、お客様の声を反映し、相手に伝わりやすい書類を作成し、的確な事務処理に努めていきたいと思います。
まとめ
アルバイトでも、正社員と同様の経験をし、スキルを身に付けた場合もあります。それはよいアピール材料となるので、アルバイトでもそれを記した職務経歴書を作成すべきです。
企業は、自社の目標達成に貢献してくれる人材を望みます。そのために採用基準を設け、必要な経験とスキル、意欲があるかを見ます。よって、アルバイトか正社員かという雇用形態よりも、そうした基準を満たすかが重要なのです。
ただフリーターの場合、正社員と違い注意点があります。まず正社員になることに問題がなく、その意欲もあることをアピールすべきです。また、編年体、逆編年体、職務別など、最もアピールしやすい形式を選ぶことも重要です。
さらに空白期間がある場合、志望先の疑問や不安を払拭する必要があります。空白期間があること自体は構いませんが、それが正社員としての今後の仕事に支障がない旨を明らかにすべきです。
なお、特に指示がない限り、職務経歴書は手書きよりもパソコンで作成すべきです。その方が、限られた時間で効率的に作成でき、レイアウトなど自分に合った作り方も可能になり、パソコンでの書類作成能力もアピールできます。
とにかく大事なのは、現在フリーターかどうかではなく、今後正社員として志望先に貢献できるかです。それを訴えるためにも、アルバイト経験の中で生かせるものを見つけ、例文も参考にしつつ職務経歴書を上手く作成してくださいね。
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