もともと事務職で入社し、事務職から営業職に変更する事はない、と言われての入社だったのですが、会社が経営不振に陥り、営業に力を入れるため、入社して３年を過ぎた女性社員は職種転換の対象となりました。

年齢が上の方から順次辞令がおり、職種転換を命じられました。

会社には一応組合があったのですが、名前ばかりで機能しておらず、どちらにしろ会社の経営不振と言う理由であればやむを得ない、という感じでした。

営業職はもちろん販売のノルマが課せられるのですが、土日の休みがほぼなくなってしまう状態でした。お客さんの都合になってしまうので、それもいたしかたないのですが、まだ子供が幼くて保育園に預けている先輩などは、日曜日は保育園がお休みとなるため子供を預ける事ができず、結局仕事が続けられなくなり辞めていきました。

中には職種転換をした直後に地方への配属を命じられた先輩もいて、それに応じる事ができず、結局退社された方もいました。

会社のやり方に、ひどすぎる、と思ったのですが、会社側としては事務職から営業職にする事により給与を上げる、という条件を提示していたので、２０年間事務職として働いていたベテランの先輩の中にはイヤイヤながらも受けた人もいました。

私にも辞令がおり、独身だった私は地方へ行くように命じられました。

が、まるで知らない土地だったし、お付き合いしている彼と結婚の話が具体的ではないにせよ出ていたので、しばらく悩みましたが退職を選びました。

結局、病院なら経営不振を理由に職種転換をせまることもないだろう、と思い医療事務の資格をとって転職しました。

その人の適性もみず、職種変更させて合わなければ退職を考えさせるような会社ではストレスがたまるばかりだし、毎日何のために働いているのか分からなくなると思いました。

新しい職種が興味のあるものや、頑張れそうな環境であればいいのですが、私のようにあきらかに人員整理のためのものであると感じたら転職を勧めます。

ある程度、歳がいってから、興味も関心もないところで、また一から始めるのは、思っている以上にきついようです。

職種転換に応じた先輩達も数人辞めてきました。

会社側はこれが狙いなのかも知れませんが、こういう事を繰り返している会社は人は育たないし、また、育てようという意識もきっとないんだと思います。

人を育てようとしない会社では、自分のキャリアはのばせません。