単刀直入にお答えします。貿易事務の仕事は激務か否か。
正解は、激務です。
しかしながらここで言う激務とは、残業が多いということを指すわけではありません。貿易事務が営業時間内で行う仕事内容そのものが激務ということです。
したがい、貿易事務が早朝出勤、深夜残業をするなんてことは滅多にないのです。
ではどのような点が激務なのか?実態とはどのようなものなのか?
今回は斯様な点についてお話していきたいと思います。
①仕事の大半は営業時間内で完結がマスト
そもそも貿易事務の仕事内容は、一般的な営業事務処理、通関書類等の作成、輸送手段の手配、各種進捗状況フォロー等が挙げられます。
つまりこれらの仕事内容は全て、社内で完結できる仕事ではありません。
必ず社外に問い合わせたり、依頼をしたり等、外部とのコンタクトがマストになるのです。
もうお分かりですね?
貿易事務の仕事は、外部、つまり取引先各社の営業時間内に終わらせなければならない仕事がばかりなのです。
例えば通関書類の作成の場合。銀行、商工会議所、船会社、宅配業者等とのやり取りが必要となってきます。
そのため、いくら自身が残業OKであったとしても、取引先企業の営業時間を気にしながら仕事を進めなければ全く仕事にならないのです。
特に通関書類等の作成はミスが許されませんので、訂正個所があればすぐさま訂正依頼をかけなければ、提出期限に間に合わなくなってしまいます。
貿易の場合、書類の提出期限に間に合わないことがそのまま代金回収のミスに直結することも多々です。
だからこそ貿易事務担当者が営業時間内で仕事完結することがマストになってくるのです。
残業したくても、残業したところで行える仕事は底知れているのです。残業したところで、思うように仕事を進めることはできないのです。
勿論、時には残業をしなければならない時もあります。しかしながらベースは営業時間内完結がマスト。
基本的には営業時間内という限られた時間の中で、やるべき仕事をすべて行わなければなりません。
貿易事務の仕事が激務であるのは、このためなのです。
②予測不能なトラブルは日常茶飯事
貿易事務の仕事は常に予測不能なトラブルに見舞われます。
それはなぜか?ビジネスをしている相手が外国であるからです。
- 言語・風習・文化・価値観の異なる相手との対話
- 何日間、何週間、時には一ヶ月以上もかかる輸送
- 億単位の外貨決済
頻繁にトラブルが発生してしまうのは、当然と言えば当然なのです。
予めリスクを予想し、様々な回避策を立てていたとしても、それでもトラブルは発生してしまい、その都度適切な対応が求められてしまうのです。
またそれに加え、先程挙げた営業時間内完結のルールが存在します。
トラブル発生時の対処も、結局は取引先との連携が必須となってくるため、各取引先の営業時間を気にしながら迅速に対応をしなければなりません。
トラブル発生時には、ついつい慌ただしくなってしまうのは容易に想像できますね?
繁忙期(旧正月前、クリスマス休暇前)やトラブル発生時以外であれば、ゆっくりのんびり自分のペースで仕事をすることも勿論できます。
また自身で仕事のコツを掴んでしまえば、スムーズに進めることができるのも事実です。
しかしながら、貿易事務の仕事は基本的には激務。そう心得ておいた方が良いでしょう。
③基本的には営業時間内完結も、時には急な残業も発生
基本的には早朝出勤、深夜残業等はなしとは言いながらも、やはり時には残業が発生することもあります。
しかしながら経験上、やはり貿易事務担当者に対しては、無理な残業を依頼することはありません。
私も元商社マン時代、どんなに遅くても貿易事務には21時には完全退社をして貰っていました。
また残業を依頼する際にも、正社員の貿易事務担当者に先ずはお願いし、派遣社員に残業依頼をするのは最終手段としていました。
と言いますのも、労働契約上、私の元職場では派遣社員には原則残業をさせないとなっていたからです。
これは競合他社においても、残業に関してはそのような運用としていたようです。
また私自身、残業を依頼する際は、必ずその日中に終わらせなければならない仕事や、次の日早朝には提出が必要な仕事かどうかを見極めてからお願いをしていました。
そのため、私の補佐として2年働いてくれた派遣社員の貿易事務には、1、2回くらいしか残業をお願いしたことはありませんでした。
繰り返しにはなりますが、貿易事務が残業をしなければならない状況になることは少ないです。
しかしながら繁忙期やトラブルの発生時にはどうしても急にお願いをされることもあるのは事実ですので、その点は心得ておいてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
冒頭より申し上げておりますように、貿易事務の仕事は激務です。
しかしながらそれは決して連日連夜の残業があるからというわけではありません。
営業時間内に如何なる時でも完結できるように、仕事を進めていかなければならないからです。
締切時間に追われながら、スピーディーに仕事を進めていかなければならないからです。
ここまで聞くとハードすぎて自分には無理かも・・・と思われた人も多いかもしれません。
しかし先程も申し上げたように連日連夜の残業は基本的にはありませんので、仕事とプライベートを充実させることは十分可能です。
事実、私の元職場には平日に習い事をいれていた人もいましたよ?
したがい、激務だからNGと決めつけず、是非多角的に考えてみてくださいね。
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