入社して３年目に初めての転勤を経験しましたが、その際は同じ事務所で働いていた上司が所長への昇格をきっかけに同じ部署に引き抜いて頂いた感じでした。

最初は良かったと思いましたが、２年後、その所長がさらに昇格してしまった為、私は取り残されてしまいました。

結果的に所長が変わってすぐに私は転勤になり、これが私の転勤族の始まりとなりました。

次の職場は大規模な事業所でした。

しかしこれまた不運だったのか、チームの配置が２か月ごとに変わり、所長が半年の間に３人も変わったりで、方針も何もメチャクチャでした。

思いかねた私は営業マンを辞めて内勤業務に替えて欲しいと上司に伝えました。

するとまた別の事業所で欠員が出たとの事で私はその事業所に異動になりました。

これはたった１年間の話です。

そして私は単身で次は内勤業務として仕事をする事になりました。

所長も所長代理も私を信頼して下さり、仕事を任せてくれていました。

仕事も軌道に乗り出し、繁忙期を乗り越えた時でした。

またまた転勤の話でした。

この時ばかりは本当に辞めてしまおうかと思いました。

しかも縁もゆかりも無い地方に転勤という事で、懲罰人事では無いかと勘繰りました。

勿論、私は懲罰を受けるような事は何もしていません。

この時の説明は、次の事業所で若い営業マンが欲しいという事で、エリアを跨いだ依頼であったと言われました。

営業を離れていた私に白羽の矢が立ったと説明を受けましたが、納得行くものではありませんでした。

この事業所はたった７か月での異動でした。

次の事業所は雪国でした。

ちょうど雪のシーズンに異動となってしまい、雪対策に苦労しました。

地域的に全然違う場所でしたので、方言やお年寄りの話し方を理解するのも苦労しました。

最初は電話を取っても上手く繋いで別の方にすぐ変わってもらいました。

そして、２０１１年３月になりました。

不運な事に私は東日本大震災で被災しました。

転勤で１人東北の地で不安だけしかありませんでした。

しかも旅行会社という職業柄、日本に未曽有の危機が来たという状況で仕事が出来る訳がありません。

給料もカットされ、一人暮らしも辛い状況でした。

そして、更に悲劇は続きました。

またまた転勤です。

２０１１年の６月でした。

転勤先が地元のエリアであれば納得も出来ましたが、また知らない土地への異動となりました。

もうこの時は次がダメならもう辞めようと心に決めていました。

結果的に次の事業所では上司のパワハラにより、身体も精神もボロボロになって退職しました。

転勤族である事を責め立てられたり、心無い言葉で罵声を浴びせられました。

これがきっかけと言うよりは、自分の中でもう辞めてしまおうという気持ちが強かったんだと思います。

私は約７年間の会社人生の中で６か所の事業所を経験して来ました。

この７年間で予算達成は経験した事が有りません。

言い訳に聞こえても仕方ないでしょうが、営業マンとして種まきして収穫までのプロセスまでが短すぎて仕事になりませんでした。

特にすぐに仕事が出てくるような業界では無い為、ずっと苦しい思いをしてきました。

違う業界に転職しようと思いました。

旅行業界での苦しい経験を胸に、次は日頃から生活に根付いている仕事をしようと思い、職探しをしました。

結果的に営業を離れ、今はレストランのホールスタッフとして働いています。

今思えば、営業向きでは無かったのかも知れません。

転勤の回数が増えてくると、自分の立場に疑問を感じるようになると思います。

大手企業で労働組合があれば、一度相談してみるのも一つの方法かも知れませんが、基本的に転勤は業務命令である以上、話を聞いてくれるだけで、解決策は見つからないかも知れません。

実際に懲罰人事や昇格人事もありますから、私みたいに後付けのような理由で転勤が重なるパターンはあまりないと思います。

しかし、実際に退職勧告のような転勤があるという話をネットで見た事が有り、私も当時はかなり悩んでおりましたので、不透明な人事があれば関係する社外の組織や弁護士に相談してみるべきだと私は思います。

そして極論にはなりますが、現状の待遇と給料や自身の環境を比べて割に合わないようであれば、転職してしまう方がいいと思います。

私みたいに精神までやられてしまうと取り返しが付かなくなってしまう場合もありますし、我慢ばっかりするのは得策ではありません。

是非、私と同じように悩んでいる方がいたら、その道だけでは無いと言う事をもう一度見つめ直して欲しいと思います。